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吸気装置の役割とメンテナンス

吸気装置について

ここでは、吸気装置のなかでも主にエアクリーナー、スロットルバルブ(スロットル・バイ・ワイヤ)、吸気マニホールドの役割や構造について解説いたします。

エアクリーナー

吸気システム(インテークシステム・吸気装置)の一部でエンジンに送る空気を浄化する役割を担っています。吸気ダクトの中にあり、クリーナーのケース内にはフィルターが収められています。このフィルターによって、異物を排除しているのです。エアクリーナーのメンテナンスについては後述いたします。

スロットルバルブ

アクセルペダルの操作に応じて開閉することにより、エンジンが使用できる空気の量を調節し燃焼の速度を変える役割を持ちます。スロットルバルブは、吸気ダクト内のスロットルボディと呼ばれる箇所にあります。アクセルペダルを戻すとスロットルバルブは閉じますが、この時にエンジンが止まらないように少量の空気を流すバイパス通路があります。バイパス通路からのみ空気が流れエンジンが動いている状態を、アイドリングと言います。

現在では、ほとんどのスロットルバルブがバイ・ワイヤと呼ばれる電子制御で管理されています。バイ・ワイヤで管理されているスロットルバルブの場合、メンテナンス出来る箇所が限られています。

エアクリーナー
スロットル・バイ・ワイヤ

スロットル・バイ・ワイヤはスロットルバブルを電子制御する機構であり、スロットルバイワイヤではアクセルペダルとバルブは機械的には繋がっていません。アクセルペダルに付属するセンサーからECU(エンジンを制御するコンピューター)を介しバルブに電気信号を送り、開閉を行っています。バルブの開き具合はバルブ側のセンサーからECUに通知されることによって、さらに開閉の微調整が行われます。従来は、アクセルワイヤーにて機械的にスロットルバルブの開閉を行っていました。

吸気マニホールド(インテークマニホールド)

「マニホールド」は日本語では多岐管といい、多数に枝分かれしたパイプを意味します。吸気マニホールドの役割は、エンジンへ空気を送りこむために気筒ごとへ吸気を分岐させることにあります。そのため気密性を高めるためのインテークマニホールドガスケットを介してシリンダーヘッドへ接続されています。吸気マニホールドの枝分かれしている部分はブランチと呼ばれ、V型エンジンや水平対向型エンジンの場合はバンク(シリンダー列のこと)ごとに備えられています。しかし、V型エンジンの場合だけ、バンクの谷間に両バンクのマニホールドが一体で備えられることもあります。

エアクリーナーのメンテナンス

エアクリーナは重大なトラブルの原因になることは少ないですが、一般的に走行距離3万~4万キロでフィルターの交換をすべき状態になっているので、1年に1回くらいはフィルターを点検しましょう。

エアクリーナーのメンテナンスはとても簡単です。エアクリーナーは黒い樹脂製の箱であることがほとんどで比較的大きいので、すぐに見つかります。

メンテナンスをするためには、エアクリーナーカバーを外します。2~6個のフックで固定されているので、フックのツマミ部分を押し上げるか引き下げるかすると、パチンというようにロックが解除されます。カバーを開ける際、開けづらいようならカバーを横にスライドさせれば開きやすいです。フィルターは固定されていませんので、手で引き上げれば簡単に外れます。取り出したフィルターは高圧エアーをあてホコリを飛ばします。その際、通常空気が流れる方向と逆方向から当てるようにします。フィルターを元に戻す際は、カバーが周囲の配線をはさまない様に注意しましょう。

スロットルバルブのメンテナンス

近年の電子制御でのスロットルバルブはほとんど汚れません。メンテナンス出来る箇所も限られていますが、ベストな状態に保つため点検をしてください。

スロットルバルブは、スロットルボディ内に収められています。アクセルペダルを踏んだりすると動く箇所がスロットルバルブに動きを伝えるリンク機構です。

リンク機構を指先で押してみて、滑らかに動くか、また離すとスムーズに戻るか確認します。

スロットルボディにエアダクトが接続されている場合は、ダクトを固定しているホースバンドのネジをドライバーで緩め、ダクトを外せばバルブを直接見ることが出来ます。ホースバンドのネジを緩めればダクトを抜くことが出来ますが、無理やりでなく、少しずつずらしながら抜いてください。

スロットルボディ内の円形の金色の部分がスロットルバルブです。バルブに損傷や汚れがないか確認しましょう。リンク機構を操作すればバルブを開くことが出来ますので、ボディ内に異物がないか確認してください。汚れている場合は、インジェクションクリーナーやキャプレータークリーナーを使用し、一般的にはエンジンをかけた状態で行います。