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シュレッダーの種類と選び方

シュレッダーとは、オフィスや家庭などで、不要な書類などの内容が外部に洩れないように細断する機械の事です。シュレッダーにより、一度に細断できる用紙の枚数が5枚のものもあれば、20枚以上細断できるものもあります。
ゴミ捨てが簡単であることが特長の引出し式ダストボックス採用のものや、大きな窓から細断くずが確認できるもの、キャスター付きのもの、インテリア性が高いものなど、様々なタイプがあります。
以下ではシュレッダーの種類やその機能、選び方について説明していきます。目的に合ったシュレッダーを選びましょう。

シュレッダーとは

シュレッダーとは

シュレッダーとは、紙やCD・DVDなどのディスクメディア、カード類を細断する機械の事。いわゆる書類細断機です。

元々英語でシュレッダー(shredder)はキャベツの千切り機を指す言葉でしたが、書類細断機としてのシュレッダーが普及するにつれ、英語でも書類細断機として認知されるようになったと言われています。

2005年に施工された個人情報保護法により物理的な破壊が機密文書の処理に対して義務付けられているので、シュレッダーで細断することはゴミをまとめやすくするだけでなく、書類に印字された情報や、ディスクメディアに書き込まれたデータが判読されるのを防ぐ目的があります。

近年ペーパーレス化が進んでいますが、それでもなお紙媒体からの情報漏えいが半数を占めていると言われています。シュレッダーにより適切な秘密情報の処理をすることが大切です。

 

シュレッダーの種類と選び方

シュレッダーは、タイプ、細断形状、原稿サイズ・細断可能物、ダストボックス容量、処理性能・機能の有無から選ぶことができます。

シュレッダーのタイプで選ぶ

シュレッダーには電動シュレッダー、小型電動シュレッダー、ハンドシュレッダーなどのタイプがあります。

また、本体の色もホワイト、ブラック、グレーをはじめとして、様々なものが用意されているので、設置場所に合わせて選ぶことができます。

電動シュレッダー

シュレッダー

電動シュレッダーは、オフィスの共用部などに置かれる中型~大型のタイプのもので、多くの利用者や細断数が想定されることから、ダストボックス容量(集塵量)が多く、処理性能が高いものが多くあります。

性能や機能が充実しているものが多い反面、本体サイズが大きく、価格帯はやや高額です。

小型電動シュレッダー

シュレッダー

小型電動シュレッダーは、個人のデスクサイドや、少人数のチーム・グループ用、soho向けにもちょうど良いサイズです。電動シュレッダーに比べてコンパクトで、価格帯も数千円~のものがほとんどです。

書類の細断の頻度が少なくとも、しっかり処理したい場合は小型電動シュレッダーでも充実した機能を備えているものもありますので、検討すると良いでしょう。

ハンドシュレッダー

シュレッダー

ハンドシュレッダーは、ハンドルを回すことで細断できるシュレッダーです。ダストボックスのない、引き出しにしまっておけるような小型タイプのものもあります。

小型電動シュレッダーのように個人のデスクなどで使用されることが多いアイテムですが、電源を必要としないので省エネ、かつ場所を選ばず使用できるのがメリットです。電気を要する機構を持たないので小型電動シュレッダーよりも更に安価ですが、大きいサイズ・多量の細断には向きません。

 

細断形状で選ぶ

細断形状で選ぶ

細断形状(細断サイズ)は細かければ細かいほど復元が困難になりますので、セキュリティ性が向上します。社外秘などの情報が記載された書類は、細断形状を細かくすることができるシュレッダーが適しています。

ストレートカット

ストレートカット

ストレートカットはシンプルな縦方向のみの細断形状です。「●mm幅」と表記され、細断くずの幅を示しています。

ストレートカット形状のシュレッダーで書類を細断する際は、文書の組み方向に対して垂直にカットしないと判読が容易になってしまうことなどから、セキュリティ性はあまり高くありませんが、後述のクロスカットなどに比べると細断くずの数が少ないのでゴミが散らばりにくいメリットもあります。

クロスカット

クロスカット

クロスカットは、ストレートカットに横方向からの細断を加えたもので、細断形状的にセキュリティ性が向上します。

多くのシュレッダーの細断形状の主流となっていますが、製品によって細断サイズには大きく差がありますので、細断の幅・長さを確認して選ぶ必要があります。

マイクロクロスカット

マイクロクロスカット

マイクロクロスカットは、クロスカットの一種ではありますが、その中でも特に細断くずを細かくできるものを指します。

ドイツのDIN規格というものがあり、それにおける「セキュリティレベル5相当」を基準として各メーカーがマイクロクロスカットと銘打っていますが、国内では明確な細断寸法に関する基準はありません。セキュリティ性を重要視するなら、細断寸法を確認すると良いでしょう。

セキュリティレベル 細断寸法(面積、幅、形状)
7 面積5mm2以下
かつ
幅1mm以下
6 面積10mm2以下
かつ
幅1mm以下
5 面積30mm2以下
かつ
幅2mm以下
4 面積160mm2以下
かつ
幅6mm以下
3 面積320mm2以下
もしくは
幅2mm以下のストレートカット
2 面積800mm2以下
もしくは
幅6mm以下のストレートカット
1 面積2000mm2以下
もしくは
幅12mm以下のストレートカット

 

原稿サイズ・細断可能物で選ぶ

シュレッダーは主に、紙の書類を細断する目的のものですが、その投入口の幅によって、投入可能な原稿サイズが設定されています。

A3対応の製品ならばA3(297mm×420mm)サイズ・A4対応の製品ならばA4(210mm×297mm)の書類を折らずに投入できるということになりますが、投入口より幅の広い書類であっても、折って投入することで細断することが可能です。

紙のサイズについてはこちらでも説明されています。

細断可能物 細断可能物 細断可能物

また、製品によってはCD/DVD・分厚いカードなどプラスチックや、ホッチキスを留めたままの書類を裁断できるものもあります。ディスクメディアでデータのやり取りや、ホッチキスやゼムクリップで留めたプレゼン資料を細断することが多い環境では、これらに対応したシュレッダーを検討すると良いでしょう。

ただし、カード対応のシュレッダーの中でもICチップ内蔵のクレジットカードに関しては、非対応の場合がありますので、確認が必要です。

 

ダストボックス容量(集塵量)で選ぶ

ダストボックス容量

ダストボックス容量(集塵量)の単位はL(リットル)で表記され、大型のものほどゴミ袋の交換の手間は少なくなります。設置場所や使用頻度に合ったものを選ぶと良いでしょう。

ダストボックス容量(L) 使用規模目安
1~5未満 2~3人

2~3人
5~10未満
10~15未満
15~20未満
20~30未満 4~10人

4~10人
30~40未満
40~50未満
50~60未満 10人以上

10人以上
60~70未満
70~80未満
80~90未満
90~100未満
100以上
ダストボックスのならし

シュレッダーは構造上、ダストボックスが既定の量に達していなくても投入口付近を中心に山なりに細断くずが溜まっていきます。そのため、電動シュレッダー・小型電動シュレッダーでは隆起した細断くずをセンサーが検知してしまうと、細断ができなくなってしまうことがあります。

手でならすことで再度細断が可能になりますが、面倒に感じてしまう方も居るでしょう。

多くの書類を日常的に細断するような場合には、ならしを自動で行い、手間を解消してくれる「くずならし機能」が搭載されている製品を検討すると良いでしょう。

 

処理能力・機能の有無で選ぶ

たとえ電動シュレッダーでも、量が多くなると細断には時間がかかります。シュレッダーにはそれぞれ最大細断枚数や細断速度が設定されており、多量の書類を細断することが多い場合には、それらの能力が高いものを選ぶ必要があります。

また、前述のくずならし機能を含め、便利・安全に使用するための様々な機能が搭載されているものがありますので、環境や使用頻度に合わせたものを選びましょう。

細断枚数

細断枚数には最大細断枚数と定格細断枚数という2つがあります。

最大細断枚数は一度に投入できる紙の上限枚数のことで、定格細断枚数は効率の良い状態でシュレッダーを稼働させ続けられる最適な枚数です。最大細断枚数は、5枚程度のものから20枚を超えるものがあり、定格細断枚数は最大細断枚数に比例して多くなります。

細断速度

シュレッダーには細断速度が設定されており、決められた測定試験をおこない、「●m/分」として表記します。50Hz/60Hzごとに数値は異なり、数値が大きいほど細断速度が速いと言えます。

連続使用時間

電動のものを選ぶ際に確認しておきたいのが「連続使用時間」です。シュレッダーは、連続で運転をしているとモーター部分が熱を持つため、オーバーヒートからの故障を防ぐために強制的に運転を停止するものが多くあります。

長時間、連続でシュレッダーを利用する環境では、連続使用時間が長いものを選ぶと良いでしょう。

オートフィード機能

オートフィード機能

オートフィード機能とは、紙をまとめて専用のトレイにセットし、自動で投入口に紙を送ってくれる機能です。大量に処分したい書類があっても、シュレッダーの前に縛られることが無く、セットだけすれば他の業務に移ることができるため、高い人気があります。

コピー機の手差しのような縦置きのものと、フタを開けた中の空間に用紙を平置きで入れるタイプのものがあります。

縦置き

縦置き

シンプルな構造のため、比較的安価なモデルにも搭載されています。

仕様以上の給紙をしてしまったりすることなどが原因で、紙詰まりを起こしてしまう可能性があります。

平置き

平置き

縦置きタイプに比べて高価なものが多いですが、紙詰まりは起こりにくいです。

フタをロックできる製品もあるので、細断中にシュレッダーから離れることがセキュリティ的に不安な場合にも安心です。

リバース機能

リバース機能は、紙詰まりを起こしてしまった際に、刃を逆回転させることで詰まった紙を取り出せる機能です。

電動シュレッダーでは本体を操作して逆回転させるものが多いですが、自動で紙詰まりを検知し、逆回転させて詰まった紙を排出する「オートリバース機能」を搭載したものもあります。ハンドシュレッダーではハンドルを逆に回すことで逆回転が可能です。

静電気除去機能

通常コピー機の仕組み上、印刷が施された紙は帯電しています。そして、その紙を細断する際には紙同士や紙と刃の間にさらに摩擦帯電が起こります。

静電気が発生してしまうと細断くずが舞い上がり、舞い上がった細断くずが刃に巻き込まれることによるセンサーの誤検知が起こってしまったり、ダストボックス外に飛び散ってしまったり、ならしや細断くずの廃棄の際に手に付着したりしてしまいます。

そのため製品によっては、イオンを発生させることにより静電気の発生を低減させる機能が搭載されたものがあります。

紙厚検知センサー

紙厚検知センサーは、紙を投入すると投入口内部に設置されたセンサーが紙の厚みや折れ曲がり、入れすぎや連続投入を感知し、最適な動作を判断することで、紙詰まりを防止してくれます。

 

シュレッダーを使用する際の注意点

シュレッダーを使用する際の注意点

シュレッダーはとても便利ですが、細断部に刃物が使われているので慎重に扱う必要があります。用途に反した使い方をすると怪我をしたり、性能の低下や故障の原因にもつながります。

投入口への巻き込み

過去には両親が目を離した際に幼児がシュレッダーに触れ、怪我をする事故も発生しています。

メーカーは安全基準法に基づいて投入口の事故防止対策を講じてはいますが、髪やネクタイ、首からさげるタイプの名札などは巻き込まれないように注意し、安全にシュレッダーを利用する意識が大切です。

規定外のものの細断

粘着物・ビニール・ラミネート加工されたものなどのシュレッダーに規定されていないものを投入するのは、刃を痛めてしまう原因にも繋がりますので、対応した細断可能物を確認したうえで使用しましょう。

レシート類などの薄い用紙は基本的に問題なく細断することができますが、例外として新聞紙・カーボン紙などは紙片が内部に残留し、故障の原因となる可能性があるとメーカーが注意喚起している場合もあるので、確認が必要です。

 

まとめ

昨今の個人情報に対する意識の向上から、情報漏えい対策の1つとして、シュレッダーはオフィスだけではなく一般家庭にも広く普及しはじめました。それにより様々な進化を遂げ、安全性や利便性はますます向上してきています。予算・サイズ・機能など、環境に応じたシュレッダーを選択しましょう。