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ステーの種類と選び方

適切なステーの付いていない扉やドアには、手や足などを挟んでしまう危険性があります。収納器具は整理整頓に役立ち、仕事の効率をアップさせてくれますが、きちんとした安全対策が施されていないと事故の原因にもなってしまうのです。ステーなどの補強部材を使用することで器具の耐性をアップさせるとともに、安全性を高めることもできるのです。

ステーとは

ステーとは、事務所や工場だけでなく一般家庭でも使用されている補強部材です。扉や収納家具の開閉部分に取り付けることで、開放状態を持続したり、開閉スピードをコントロールしたりするなど用途に応じたさまざまなステーが用意されています。

ステーには、アルミや亜鉛合金といった材質の違いがあります。水回りや湿気の多い場所で使用する場合はステンレス鋼製のものを選ぶことで錆に対するリスクが軽減されます。また、ステーは、材質以外にも機能や開き方で選ぶことができます。

 

ステーの種類から選ぶ

ステーには、動作の違いからいろいろなアイテムが用意されています。必要なアクションが行えるステーを選ぶことが重要です。

ソフトクローズ

引き出しなどがゆっくり閉まるように開発されたステーがソフトクローズです。油圧や空気圧などを用いて引き出しにかかる圧力を削減します。

フリーストップ

フリーストップは、扉の開放位置を任意の場所に指定できるステーです。上向きに開放する収納ケースの扉などは、重力によって扉が閉まってしまうため、フリーストップを使用することで作業効率や安全性が飛躍的に高まります。


パワーアシスト

内部に組み込まれたスプリングなどの力を利用して、重量のある扉の開閉を簡単に行えるようにするステーです。扉の大きさや重さなどによって反力強、反力弱といった選び方もできます。パワーアシストの中には、任意の場所で固定できるフリーストップ機能が組み込まれたものもあります。

ロータリーステー

内部に組み込まれたロータリーが作動することにより、扉の開放状態が固定されます。解除する場合は、蓋を持ち上げステーを少し伸ばすことでストッパーが外れます。

 

取り付け対象の開き方から選ぶ

ステーを選ぶポイントとして、対象の扉の開き方に合わせたアイテムを選ぶ必要あります。

上開き

上開き

扉が上部に向かって開放するタイプです。扉が重力の影響を受けてしまうため、任意の場所で固定する必要がある場合は、扉部分の重量に合ったステーを選ぶ必要があります。

下開き(前蓋)

下開き(前蓋)

一部の電子レンジやトースターといった家電製品でも見かけることがあります。扉の重量によっては開放時に蝶番部分に大きな力がかかってしまうため、適切なステーを取り付ける必要があります。


上蓋

上蓋

上開きが水平にアイテムを収納するのに対し、上蓋は垂直にアイテムを収納します。床下収納やマンションのベランダに設置された避難口などに採用されていることもあります。上蓋も重力の影響を強く受けるため、適切なステーを選択する必要があります。

横開き用

横開き用

集合住宅の扉や冷蔵庫、タンスのドアなどもっとも広く流通している扉が横開き扉です。集合住宅の玄関扉のドアクローザーには、油圧の力でドアの開閉時をゆっくり行ってくれるタイプもあります。


トルク計算

ステーは補強部材で、ヒンジや蝶番にかかるモーメントを軽減させるために用いられます。たとえば、フリーストップのステーを効率的に取り付けるためにはステーのトルクが蓋や扉にかかる最大モーメントと同じか上回っている必要があるのです。

すでに、取り付けられている蓋などにステーを後付けする場合、ばねばかりなどを用いて蓋にかかる力を計測します。ばねばかりで計測した数値に支点からばねばかりの計測地点までの長さ(cm)を掛けたものがその扉のモーメントになるのです。

あとは、製品に記載されているトルク値と比較することで適切なステーを選ぶことができます。

 

まとめ

適切なステーを取り付けることで安全に作業できるだけでなく、作業効率も大幅にアップさせることが可能です。ステーの中には静音性にすぐれたものも多くあり、作業環境の改善にも対応できるのです。

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