配線用品の種類と選び方

業務が拡大するにつれ、パソコン周りのコードはどんどん煩雑になっていくものです。単純に電気を使う機械が1台増えるだけで電源用のコードが最低1本は増えてしまうのです。パソコンなどの場合、パソコン本体とモニターの電源コード、モニター接続コード、プリンター接続コード、LANケーブルなど1台増えただけで数本のコードが必要になることもあります。増えすぎてまとまりのないコード類は、モチベーションが下がるだけでなく事故の原因になることもあるのです。今回は、PC周りをスッキリ片付けるための配線用品の種類別の選び方について説明します。

配線用品とは

一般的には家電などのAC電源コードやAV環境の各種コードを整理整頓するためのアイテムです。特に近年はパソコンの普及にともない、PC環境におけるコード整理に重点をおいたものも多く販売されています。

配線用品の種類と選び方

配線用品には、見た目をスッキリさせるもの、分かりやすく整理してくれるもの、安全性を高めてくれるものなどがあります。それぞれの配線用品の特徴を理解し、自社の環境に合ったものを選ぶ必要があります。

ケーブルタイ

ケーブルタイ

インシュロックや結束バンドなどとも呼ばれるもっともオーソドックスな配線用品です。ギザの付いた部分を通すことで抜けないようにするシンプルな機構ですが、非常に結束力が高く安価なためさまざまな分野で使用されています。

難燃性のナイロンなどで作られているため頑丈で、交通違反の通知書の取り付けなどにも利用されていました。OA機器用のケーブルタイには、メモが書き込めるように工夫されているものがあり、移動時にケーブルを外しても再構築しやすいように作られています。

基本的には使い捨てですが、最近はマジックテープで固定する繰り返して使用できるタイプのケーブルタイも販売されています。カラーのバリエーションも豊富でインテリアに合わせたチョイスも可能です。

 

ケーブルカバー

ケーブルカバーは配線自体を隠したり、汚れから保護するために使われます。モールタイプとスパイラルチューブタイプの2つが代表的なアイテムです。

ケーブルモール

ケーブルモール

床や壁などに両面テープやビスを用いてベースを取り付け、コードをはわせたあと上からカバーを装着して使用します。コーナー用に角度が付いたものを組み合わせることでケーブルやコードをしっかり隠してくれるため見た目にもスッキリします。

ただ、通常はABS樹脂など比較的固い材質で作られているため容量が決まっており、たくさんのコードを隠すためには複数本使用する場合もあります。


スパイラルチューブ

スパイラルチューブ

ポリエチレンなどでできた、螺旋状のケーブルカバーです。複数のコードをまとめクルクルと巻きつけるようにして使用します。宙吊りのコードでもまとめられ、まとめられるケーブルの容量も多いのですが、見た目的にはそれほどスッキリとはいきません。

強度で言えばモールタイプの方が強く、軽さや使い回しの良さではスパイラルチューブタイプの方が上になります。どちらも汚れからコードを守る機能は高いのですが、モールタイプは、コードのつまずき事故の防止も期待できることから、事務所などでも多く採用されています。

 

ケーブルクリップ・クランプ

ケーブルクリップ・クランプ

ケーブルクリップは、金属製や樹脂製で作られた配線用品で、机や壁などにケーブルを固定させるために用いられます。樹脂製のものは、ワンタッチでケーブル類を結束でき繰り返し使用することが可能です。金属製のものは、爪を折りたたむことでケーブルを固定しますが、通常両面テープなどで貼り付けるため使い捨てになるケースが多いです。

どちらも固定できるケーブルの容量が決まっているため大量のケーブルを固定するためには複数用意する必要があります。ケーブルクリップは、ケーブルの一部分を押さえることで固定する作りであるため、床など汚れが付きやすい、引っ掛かりやすい場所の設置には不向きです。

反面、壁などには効果的に使うことができ、アイテムの中には磁力でロッカーなどに貼り付けて使用できるタイプもあります。

 

コネクタキャップ

コネクタキャップ

PCを天敵であるホコリから守るためのアイテムです。使用していない端子にはホコリが付着しいざ使おうとしても接触不良や誤動作を起こしてしまうことがあります。コネクタキャップは、使用していないUSB端子やHDMI端子、AV端子などに差し込み、ホコリの侵入を防いでくれるのです。

特にUSB端子は多くの周辺機器との接続に利用されますから、いざという時に困らないようしっかりとケアする必要があります。

 

まとめ

ケーブルやコード類がスッキリと整理された環境は、作業する人間のモチベーションも上がり生産性の向上も見込めます。また、床などに無造作におかれたコード類はつまずきなどの原因にもなり、従業員のケガやデータの破損といったリスクが生じる可能性もあるのです。それぞれの配線用品の特長を知り、自社にあった製品を導入することが大切です。

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