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避難口誘導標識の区分と選び方

大規模な施設の他、飲食店や事務所、倉庫なども火災に備えて避難口を示す誘導灯や誘導標識を設置しなくてはなりません。しかし、誘導標識には区分や種類があることをご存知ですか? その違いや設置方法を確認し、万が一の時に従業員やお客様の命をしっかりと守れるようにしましょう。

避難口誘導標識とは

「誘導標識」とは、火災が起こった際に避難口の位置もしくは避難口のある方向を示し、建物の中の人を屋外に避難させるための標識のことです。誘導標識には、避難口であることを明示する「避難口誘導表意識」と、避難口の方向を明示する「通路誘導標識」の2種類があります。

誘導標識と誘導灯との違いは、誘導灯が照明器具やバッテリーを内蔵していることに対し、誘導標識はそれがないということです。

消防法によって、百貨店や病院、映画観など不特定多数の人が出入りする建物には一定の間隔ごとに誘導灯を設置することが義務付けられています。また工場や倉庫、事務所なども上記と比べて比較的規制が緩やかですが、誘導灯を設置しなくてはなりません。 しかし、外観を損ねる・コストがかかるといった観点から、誘導灯は好まれないのが実情です。誘導標識は、照明設備と同じ場所に設置することで避難口誘導灯の設置を免除されます。そのため、誘導標識は「蓄光式」が好まれているのです。

蓄光式誘導標識の区分

「蓄光」とは、字の通り光を蓄える性質のこと。太陽光や白色蛍光灯などの光を吸収して暗い場所で放出することで、電池や電源を使用することなく発光することができます。光を放出することで徐々に視認性は失われていきますが、また光を当てることで蓄光します。 蓄光式誘導標識とは、この性質を利用して光る誘導標識です。消防法施行規則の改正により、小売店や飲食店、事務所、倉庫など小規模小売店舗などで誘導灯の代わりに蓄光式誘導標識を設置することができるようになりました。

この蓄光式誘導標識には基準があり、蛍光灯で20分間照射した後の平均輝度によって2種類に分類されます。20分後の表示面の平均輝度が24mcd/m2以上であれば「中輝度」、 100mcd/m2以上であれば高輝度です。さらに高輝度蓄光誘導標識は、9つの区分に分けられます。

標識区分 設置目安
励起照度 20分後表示面輝度 60分後表示面輝度
(推奨) (lx) (mcd/mm2)
S50級 50ルクス未満 50 128以上 38以上
S100級 100 200 60
S200級 200 250 75
A50級 50ルクス〜 50 100 30
A100級 100 150 45
A200級 200 200 60
B100級 100ルクス〜 100 100 30
B200級 200 150 45
C200級 200ルクス〜 200 100 30
中輝度 自主的な安全対策 200 24以上〜100未満 7

誘導標識の設置場所

では、誘導標識は建物内のどの位置に設置すれば良いのでしょうか。消防庁長官が定める条件に従って、適切な位置に設置しなくてはなりません。

通路誘導標識の場合は、廊下・通路の各部分から誘導標識までの歩行距離が、7.5m以下になる場所や、曲がり角などの概ね床から1m以下の場所に設置します。また階段や傾斜路に設置する場合は、避難の方向を指示する必要がある場所に設置しましょう。

避難口誘導標識の場合は、避難口の上部または避難口の直近の場所に設置してください。小規模な路面店など、建屋の一番奥から避難口までの歩行距離が30m以下の場合は、避難口誘導標識だけで大丈夫です。

また、光を蓄えるために必要な照度を得られる場所であること、誘導標識とまぎらわしい掲示物や誘導標識を遮る広告物などがない場所であることも条件に含まれます。

誘導標識の緑地と白地の違い

誘導標識は、緑を基調とした標識です。ただ「緑地に白抜き」タイプと「白地に緑抜き」タイプの2種類があることに気が付かれた方も多いのではないでしょうか。

2つの違いは、「避難口誘導標識」か「通路誘導標識」かという点です。そのため、設置場所によって種類が変わります。

  • 「緑地に白抜き」…避難口誘導標識

「ここが避難口です」ということを示す標識です。部屋・建物から出ることができる非常口や非常階段へ続くドア付近に設置されています。


  • 「白地に緑抜き」…通路誘導標識

「避難口はあちらです」ということを示す標識です。描かれた矢印は避難口のある方向を示しており、廊下や通路、階段などに設置されています。

蓄光式誘導標識の選び方

蓄光式誘導標識は中輝度・高輝度という分類の他、高輝度の中にも9つの区分があり、どれが最適かわからないという方も多いのではないでしょうか。現場において明るすぎても暗すぎても、その性能を充分に発揮することはできません。以下のシーン別オススメ標識を参考に、最適な蓄光式誘導標識を選びましょう。

●誘導灯の代替品ではなく、安全対策のため自主的に標識を設置したい

中輝度標識がオススメです。安価かつ視認性も高く、安全対策品として十分な機能を果たせます。

●誘導灯の代替品として誘導標識を設置したいが、その場所の照度がわからない(もしくはLED照明だ)

高輝度SもしくはA級標識がオススメです。最高スペックと高い輝度を求めるならS級、50〜100ルクス未満の薄暗い場所ならA級が良いでしょう。

●誘導標識を設置予定の現場について、照度の目安がわかっている
  • 50ルクス未満…高輝度S級標識がオススメです。
  • 50〜100ルクス未満…高輝度A級標識がオススメです。
  • 100〜200ルクス未満…高輝度B級標識がオススメです。
  • 200ルクス以上…高輝度C級標識がオススメです。

現場の明るさに合わせて、コストを押さえた法令対策ができるでしょう。

<まとめ>

誘導標識は、適当なものを適当な場所に設置すれば良いというものではありません。設置の際は上記のポイントを踏まえた上で、どの標識がどの位置に設置できるか所轄の消防署の指導に従うようにしましょう。


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