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消火器の設置義務

公共の場や建築物などには、人々の安全を守るために、消防法によって消火設備、警報設備、避難設備の消防用設備が義務付けられています。消火設備には、消火器やスプリンクラー、消火栓などが挙げられますが、ここでは消火器の設置基準について詳しく解説します。 消火器の設置本数は防火対象物の種類・面積・構造、危険物や指定可燃物の数量によって火災予防条例に定められています。必要な消火器設置本数を求めるには(1)防火対象物の種類(2)必要な消火器能力単位(3)消火器の能力単位の3点を確認することが必要です

(1)消火器の設置が義務付けられている防火対象物の種類

不特定多数の人が出入りする施設や公共交通機関など、さまざまな場所が防火対象物となっています。防火対象物のグルーピングは以下の3つです。

  防火対象物 面積 構造 能力単位
遊技場 延面積に関係なく設置 耐火構造 1単位/100m²
映画館・劇場・カフェ・ナイトクラブ・カラオケボックス・ダンスホールなど 主要構造部を耐火構造とし、かつ難燃材料で内装仕上げをしている場合
建造物  
地下街・重要文化財・史跡など  
施設  
一定の条件を満たす病院・診療所・特別養護老人ホーム・老人短期入所施設・要介護状態の高齢者が入居する有料老人ホーム・乳児院・通所を除く盲ろうあ児施設・障害者施設・総務省令で定められた舟車など 非耐火構造 1単位/50m²
  主要構造部を耐火構造とし、かつ難燃材料で内装仕上げをしていない場合
施設 延べ面積150m²以上 耐火構造 1単位/200m²
公会堂や集会所・飲食店・百貨店・物品販売店・物品展示場・旅館・ホテル・共同住宅・幼稚園・養護学校・盲学校・聾学校・公衆浴場・工場・映画やテレビのスタジオ・車庫・倉庫・飛行機などの格納庫・無床の診療所や助産所・通所で利用する老人・障害者、児童の各福祉施設や支援施設・生活保護、自立支援などの福祉サービス事業を行う施設・A以外の有料老人ホームなど 主要構造部を耐火構造とし、かつ難燃材料で内装仕上げをしている場合
  非耐火構造 1単位/100m²
  主要構造部を耐火構造とし、かつ難燃材料で内装仕上げをしていない場合
  延べ面積150u未満 消火器の設置義務なし
施設 延べ面積300m²以上 耐火構造 1単位/400m²
小・中・高等学校、大学など各種学校・図書館・美術館・博物館・車両停車場・航空機・船舶の発着場・社寺や教会・A・Bに該当しない事務所など 主要構造部を耐火構造とし、かつ難燃材料で内装仕上げをしている場合
  非耐火構造 1単位/200m²
  主要構造部を耐火構造とし、かつ難燃材料で内装仕上げをしていない場合
  延べ面積300m²未満 消火器の設置義務なし

(2)必要な消火器能力単位

防火対象物、構造、延べ床面積によって決められた能力単位を元に、消火設備に求められる能力単位数を算出します。消火能力と設置基準の事例を見てみましょう。

例)防火対象物:Bグループ・延べ床面積:600平方メートル

構造:非耐火構造=1単位/100m²の場合600÷100=6となり必要消火器能力は6となります。消火器の設置本数は、A火災の能力単位によって算出します。

火災は以下のA〜Cの3種類に分かれています。消火器に表示される消火能力は以下の通りです。

A火災 普通火災 材・布・紙などの可燃物の火災
B火災 油火災 ガソリン・油などの可燃性液体による火災
C火災 電気火災 電気的設備の故障で起きる火災

10型の消火器であれば、A火災の能力単位は3単位なので6÷3=2本、6型の消火器はA火災の能力単位が2単位なので6÷2=3本です。このように消火器の大きさ(能力)によって、必要な本数が変わってきます。

※第4種危険物の貯蔵や取扱いに対応する消火器を設置するときに限りB火災能力単位の数値で算定し、その他の場合はA火災能力単位の数値で算定します。

「ABC粉末消火器10型」と表示されている消火器は、粉末消火薬剤を利用した消火器です。A火災、B火災、C火災のすべてに対応している消火器であることを表しています。

能力単位に「A-3・B-7・C」と書かれてあれば、A火災には3単位、B火災には7単位の消火能力を持つという意味です。また、C火災には能力単位がありません。

「ABC粉末消火器10型」の「10型」は、A火災の3単位とB火災の7単位を足した数値です。この数値が大きいほど消火器の消火能力が高くなります。

危険物などを取り扱う場所

危険物や火気を多く使用する場所では、さらに消火器の本数を追加する必要があります。たとえば、以下のような施設の場合、基準にしたがって消火器を設置しなければなりません。

  • 指定数量以下の少量の危険物を扱う場所:1単位/指定数量
  • 綿花や木屑などの指定可燃物を取り扱う場所:1単位/指定数量の50倍
  • 変圧器や発電設備などの電気設備がある場所:1本/100平方メートル以下毎

設置場所について

消火器は設置場所も義務付けられています。設置基準について見てみましょう。 消火器は歩行や避難の邪魔にならず、必要なときに瞬時に持ち出せる場所でなければなりません。また、各階の防火対象部分から20m以内、床から1.5m以内の高さに設置し、見えやすいところに「消火器」と表示させなければなりません。

<まとめ>

防火対象物の種類や構造、面積による消防法で義務付けられた消火器の設置基準についてご紹介しました。人々の安全を守るためにも、消防設備の基準は把握しておかなければなりません。消火器の大きさや種類などを選ぶ際には、ぜひ参考にしてください。


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