潤滑剤の目的と役割 【通販モノタロウ】

潤滑剤の目的と役割

機械を安定して運転するためには、日々の保全が重要。日々の点検を実施することが、機械の生産性の維持やコスト面でのメリットにつながります。機械の基本は「油」と言われているように、日々の保全に油は欠かせません。潤滑剤と呼ばれる油を用いて、機械の潤滑を行うこと。それは、工作機械の稼働部分の故障を抑えるための大切な作業なのです。ここでは、日々の保全に欠かせない潤滑剤や潤滑管理のポイントについて解説していきます。

潤滑とは

日々の生活を営んでいると、「もの」の「摩擦・摩耗」に気づくことがあります。実は、「摩擦・摩耗」は、人類の歴史が始まる前から、火を起こす用途などに利用されてきたのです。

「もの」の表面を手で触ってみると、さらさらした感覚だったとしても、表面は凸凹しているもの。いくら丁寧に磨いたとしても、表面は凸凹しています。摩擦の原因はこの凸凹。また、摩擦によって表面の凸凹が削られていくことによって、摩耗が引き起こされます。

潤滑とは、摩耗・摩擦を低減させるものです。機械を安定して運転させるためには、摩耗させないため、可能な限り摩擦を小さくすることが求められます。摩擦や摩耗が機械に与える影響を低減させるために必要となるのが、潤滑なのです。

潤滑剤の目的と役割

摩擦や摩耗が発生してしまうと、「エネルギーや資源の損失につながる」「機能や性能・信頼性が低下する」「騒音や振動が発生する」などを引き起こしてしまいます。これらの悪影響を防ぐために行う潤滑。相対運動を行う機械の表面に「油」を塗り、摩擦の発生を抑えます。潤滑に使用される「油」を「潤滑剤」といいます。

もし、潤滑剤を用いて潤滑を行わないと、異常な摩耗を促進してしまうことになります。

たとえば、過熱を引き起こしてしまうのはもちろんのこと、軸受の異常な摩耗、軸受部のかじりや焼き付き、さらには回転部の摩耗の増大につながってしまいます。

また、潤滑を行わないと、機械の作動不良や腐食、詰まりの原因にもなるなど、異常な作動につながり、機械へさまざまな悪影響を引き起こしてしまいます。

潤滑剤を使用する目的は、機械の回転・作動不良などの故障を未然に防ぐことにあります。工作機械の稼働部分の故障の原因のおよそ60%が、潤滑不良とも言われています。

工作機械では、高い圧力を持った状態で、回転する金属の部位が接触し摩擦を起こします。潤滑剤の役割は、摩耗の促進を抑え、機械の異常な作動を防ぐことにあるといえるでしょう。

潤滑管理のポイント

潤滑で重要となるポイントが、潤滑管理。用途に合った油を正しい量・正しいタイミングで、且つ適正な方法で給油することが何より大切です。また、潤滑油の漏れによるロスをできるだけ低減し、潤滑に係るコストを最小限に抑えることが、機械の生産性やコストの維持につながります。

潤滑管理で意識すべきポイントは、大きく分けて3つ。「適正な給油」「漏れ防止」「劣化対策」とされています。

「適正な給油」で気をつけるポイントは、所定の「油種」「量」「周期」「使用する場所」「方法」の5つ。決められた油種を正しく利用できるよう、潤滑剤の置場の管理や専用の給油ポットを利用するなどの配慮が欠かせません。また、給油道具を使うことによって、適正な量の使用を心がけることができます。給油をする箇所には、給油周期を記しておきましょう。そうすることで、決められた周期を守って潤滑剤を使用することができます。また、適所に対し、適切な方法で給油する意識も欠かせないといえるでしょう。

「漏れ防止」も意識すべきポイントです。潤滑剤の漏洩が発生するケースとしては、配管やタンクからの漏れが想定されます。それ以外にも、機械の接合部からの漏れや作業時の漏れが発生するケースがありますので、日頃の漏れの管理はもちろんのこと、作業中に漏れてしまうことにも注意を欠かさないようにしましょう。

そして、「劣化対策」も、潤滑管理においてチェックすべきポイントです。潤滑剤は使用しているうちに劣化してしまいます。水や摩耗粉など、不純物が入ってしまうことが劣化の原因。また、徐々に粘土が劣化してしまうだけでなく、空気による酸化が原因となる劣化も考えられます。機械の安全な運転を心がけるためには、潤滑剤の劣化は注意すべきポイントなのです。

潤滑剤を正しく管理することは、安定した機械の稼働を実現します。その結果、機械の寿命を長く保つことができます。また、潤滑油を適量で使用することで、コストを抑えることにもつながります。さらには、機械がスムーズに稼働すれば、省エネルギーにもつながるのです。

日常業務の中に、管理項目が増えてしまうことで、負担に感じることもあるかも知れません。しかし、日々の保全こそが、機械の生産性やコストを維持するためには重要。潤滑の管理は欠かせないポイントなのです。


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