片手ハンマーの使い方

ハンマーはありとあらゆる産業において幅広く活用されている工具で、用途に合わせて多種多様な製品が存在します。 そのなかでも、片側が平頭、片側が球状のヘッドを持つものが片手ハンマー(ポンドハンマー、ボールピンハンマー)です。金属加工作業における組み立てやピン打ち、リベットかしめなどに使用されています。

片手ハンマーの用途

片手ハンマーは、ポンドハンマーあるいはボールピンハンマーとも呼ばれ、打撃面が平頭(平ら)と丸頭(球状)の二種類となった鉄製のヘッドを持つハンマーです。 片手ハンマーは鉄工など金属加工作業全般に使用する工具であり、加熱した状態の対象物に対する打撃にも適しています。

平頭側は、金属加工作業におけるピンの打ち込み、調整、組み立て、脱着などが主な用途です。ただし、平頭部といっても完全な平面ではなく100Rのゆるやかな曲面になっており、対象物に打撃痕を残さないように工夫されています。 また、丸頭側では、リベットのかしめ、刻印の打ち込みや目つぶし、鉄板などのR状曲げを行うことが可能です。

なお、片手ハンマーの呼び番号は1/4から3まであり、もっとも基本的な呼び番号1が重量450g(1ポンド)とされています。

  • 図1-1
  • 図1-2

片手ハンマーの使い方

片手ハンマーの使用方法は、基本的には一般的なハンマーと共通しています。

打ち込み方

ピンの打ち込みなど、打撃を行う際は、必ず打撃面の中心が対象物にまっすぐに当たるように打ち込んでください。

点検

使用前には、柄、ヘッドに変形、割れ、欠け、グラつきなどの異変がないか確認しましょう。

使用上の注意点

ハンマー類は、一見単純な工具に思えますが、誤った使用方法で使用すると思わぬ事故につながることがあります。片手ハンマーの使用上の注意点をご紹介します。

打撃方法

打撃の際は、ヘッドの打撃面の中心が対象物に当たるように注意してください。中心でなく周辺部を用いて打撃を加えると、軸がずれて思った通りの打撃が得られなかったり、打ち損じて他の部位や作業者の手指を傷つけたりと、危険です。 また、打撃の軸がブレることによって大きな横揺れや縦揺れが生じ、柄の損傷、打撃面の欠けなどにつながる可能性もあります。

保護具の着用

打撃の際は、対象物やハンマー本体が欠けて飛散することがあります。必要に応じて保護メガネなどで作業者の安全を確保しながら作業を行ってください。

ヘッドの修繕

繰り返し使用した片手ハンマーは、平頭の周辺部にカエリやまくれを生じることがあります。このような変形を生じた場合には、可能な限り旋盤やグラインダーで修繕を行ってください。 また、繰り返しの使用や修繕によって片手ハンマーのヘッドが本来の長さより3mm以上すり減ってしまった場合は、製品の寿命とみなして新品と交換するようにしましょう。

用途外使用の禁止

片手ハンマーはヘッドの片面が平頭となっているため、一見、通常の木工作業などの釘打ちにも使用できるかのように見えますが、用途外の使用は控えてください。 片手ハンマーは一般的な木工用のハンマーよりも重たく、金属加工作業以外には向きません。また平頭にもゆるやかな曲線を有しているため滑りやすく、滑って対象物を傷つける恐れもあります。

サビや損傷に注意

片手ハンマーは鉄製のヘッドを有しているため、サビや損傷に注意が必要です。サビの原因となるため、著しい汚れが付着したまま放置したり、高温多湿の環境で保管したりしてはいけません。使用前には、おかしな点がないか必ず点検を行ってください。

<まとめ>

片手ハンマーは、板金、鍛金、リベットかしめやピンの打ち込みなど、金属加工現場には欠かせない必須ツールです。正しい使用方法を守って、安全に留意しながら使用してください。