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接着剤の選び方

接着剤を選ぶには専門家でも大変難しく、ポイントとしては何と何をくっつけるかを考えることが必要です。また、機能として、耐寒性や耐熱性、耐久力、接着剤を使用する上での作業性、使用場所は屋外なのか屋内なのかなど、様々な要因を検討した上で、最適な接着剤選びを行いましょう。

金属に合う接着剤

金属に合う接着剤は、金属と何を接着するかによって選定が必要となります。

金属同士の接着の場合、耐熱・耐水・耐久性が求められることが多く、溶接接合としばしば比較されています。金属が被着材に含まれる場合、主に2液型のエポキシ樹脂系であれば大抵の金属と他の被着材の接着に適しています。 なぜなら、エポキシ樹脂系の特徴として、硬いもの同士をしっかり接着するのに適していることが挙げられます。ですので、金属と紙・布類・皮革・ゴムなど柔らかい被着材では、合成ゴム系や変成シリコン系の接着剤が適しています。

また、金属が被着材の場合、接着性を発揮させるため、表面処理を行う必要があります。

表面処理には、脱脂処理とサビの除去のための研磨処理を行います。脱脂処理には、シンナーのような有機溶剤かアルカリ洗浄剤で表面の保護油を除去してください。また、表面の研磨には80から200番の紙やすりやサンドブラスト等を使用して研磨処理を行います。

プラスチックに合う接着剤

プラスチックの素材には、物質の溶解度の目安となるSP値(溶解パラメーター)があり、そのSP値の近い溶剤を選定する必要があります。プラスチックは基本的に溶かして接着するという手法をとり、これを、ドープセメント接着法といいます。

プラスチックには種類がありますが、その種類の特性に合わせて接着剤を選定することも出来ます。(1)アクリル・スチレン・塩化ビニル・PC、(2)PP・EVA・PE、(3)ナイロン・フェノール・PPE・FRP、(4)PETや軟質塩化ビニルとなります。

(1)にはアクリル接着剤が適しており、(2)には合成ゴム溶剤形や、近年ではPPやPE樹脂は接着が難しくあるので、SBRゴム系接着剤やホットメルトでグルーガンを用いて接着させます。(3)は合成ゴム溶剤形やエポキシ樹脂系など、(4)は合成ゴム溶剤系やシリル化ウレタン樹脂系などが向いています。

また、金属とプラスチックを接着する場合は、変成シリコーン樹脂系やシリル化ウレタン樹脂を用いることで、耐熱・耐寒・耐水性を付与出来ます。

ゴムに合う接着剤

ゴムに合う接着剤は様々存在します。

ゴムの接着を行う際のポイントとして、用途と被着材の表面を考慮する必要があります。ゴムの表面は、油分を取り除くため洗浄し、乾燥させて、また接着時の食い付きを考慮して表面を紙やすりなどで荒らします。 用途に関してはゴムの場合、柔軟性と剥離の強さが求められることが多く、弾力性のある弾性接着剤が適している場合があります。

また、ゴムの接着において被着材同士が同じ素材であることが、最も適しています。ゴムの接着時に選定する接着剤としては、CRゴム系接着剤が広く使用されますが、耐油性を求められる際は、NBR系を使用しましょう。

その他にも、ゴムの素材によって接着剤の種類を使い分けますが、靴底などに使用されるウレタンゴムには、変成シリコーン樹脂接着剤やシリル化ウレタン樹脂系接着剤などが使用されます。 フッ素ゴムやシリコーンゴムの場合も、変成シリコーン樹脂接着剤が適していますが、RTVという硬化するとシリコーンゴムになるタイプの接着剤が用いられます。

環境に配慮し、溶剤形ゴム系接着剤の使用は減りましたが、作業性や接着性には高い評価があります。

コンクリートに合う接着剤

コンクリートに合う接着剤の接着にはかつて、セメント系が使用されていましたが、現在では、樹脂系の接着剤の使用頻度が向上しています。コンクリートが水に濡れるとにアルカリ性が強まるため、耐アルカリ性を持つエポキシ系や変形シリコーン樹脂系の相性が良いです。 また、コンクリートや石等とその他の被着材を接着する際に総合的に適合しているのは、変形シリコーン樹脂系ですが、長期的な耐久性と安全性を考えるとエポキシ樹脂系が優れています。その場合、接着剤をフィレット状(富士山のような形)に塗布することで、剥離を防止できます。

また、コンクリートの打ち継ぎやひび割れ補修においても、耐久性に優れるエポキシ系樹脂接着剤を使用することをお勧め致します。

皮革に合う接着剤

革製品の接着の際に注意する点は、革製品に天然革と合成革があり、それぞれに適した接着が必要であることです。どちらの革製品でも、合成ゴム溶剤形接着剤が使用可能であり、最も適していると言えます。 しかし、この合成ゴム溶剤形接着剤のCRゴム系溶剤形接着剤には、弱点があります。CRゴム系溶剤形接着剤は天然革と特に相性が良いのですが、日光によって黄変する場合があるのです。また、塩化ビニル系の合成革の場合、可塑剤が含まれており、CRゴム系溶剤型接着剤では熱で剥がれることがあるため、代わりにNBRゴム系接着剤が適しています。

裏革の接着を行う場合は、接着剤を吸収し易いため、二度塗りまたは、多めに塗布する必要があります。

木材に合う接着剤

木材の接着構造と接着ポイント、また、木材に合う接着剤の種類をご紹介します。

木材の接着構造

木材は、セルロース、ヘミセルロース、リグニンという3つの成分から構成されており、その中で主成分となるセルロースのメチロール基と水酸基に接着剤が化学反応を起こし接着が始まります。さらに、木材は多孔質であるため、その孔の中に接着剤が入り込み、釘や鋲を打ち込んだような投錨(アンカー)効果が生まれ、機械的接着を起こすとも考えられています。また、木材は水分子と化学反応を起こすために、水を含むと膨張します。このことから、木材の接着には水溶性が適していることがわかります。

木材を接着するために

木材の接着においては、まず水分により木材分子を膨張させ、そこに接着剤の樹脂を入りこませ、乾燥し皮膜を作り固化することで接着の効果が発揮されます。

接着材を平らにする

接着剤に流動性があることで木材の凹凸を平らにすることがでます。

木材用接着剤には、製糊(せいこ)といって、接着剤の主成分、硬化剤、充填剤、増量剤、添加物などを攪拌して混ぜ合わせることで、接着剤として使用出来るようにするための作業が必要な場合があります。特に熱硬化性接着剤に見受けられます。製糊作業は、気泡が入らないようにし、均一に混ぜることがポイントです。

接着剤を硬化させる

接着剤が液体から個体に変化する際に強度が発現します。接着剤そのものや被着材による強度因子の他に、接着条件によって強度に影響が出ます。それは接着時の温度や湿度で、接着剤を塗布した後の圧着に関する時間などの接着条件が関与してきます。熱硬化型接着剤の木材接着の場合は、加熱を行うことによって硬化を促進させます。温度は接着剤の種類によって変わり、加熱方法も様々です。

接着剤を塗布後から圧着するまでに、貼り合わせる時間<開放推積時間(オープンアッセンブリータイム)>や、貼り合わせてから圧着するまでの時間<閉鎖堆積時間(クローズドアッセンブリータイム)>があります。これは堆積の間に接着剤の成分が空気や被着材中に広まり浸透することによって、接着剤が硬化して接着を行なうのに必要な時間です。この推積時間後に圧着を行います。圧着を行うことによって、被着材と接着剤を密着させることが出来、連続的な接着の膜を作り、接着剤が硬化することで起こる体積の収縮もカバーすることができます。圧着時には、接着剤を塗布した部分に均一かつ十分な力を加えることが大切です。適切な圧着力でなければ接着不良を起こします。

木材にあった接着剤の種類

木材を接着するための接着剤として一般的には水性系接着剤@酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤(木工用ボンド)が有名です。そのほかにはAユリア樹脂接着剤やBメラミン樹脂系接着剤Cフェノール樹脂接着剤があります。

(1)酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤(木工用ボンド)

塩化ビニル樹脂の粒子を水に懸濁させた乳白色をしたクリーム状のもので、固まって硬化すると透明になります。硬化後もそれほど硬くならず、木工用の接着剤として最もよく使われています。耐水性はありませんので、湿気のあるところの使用は避けましょう。

(2)ユリア樹脂接着剤

尿素(ユリア)とホルマリンの化合物に硬化剤を加えた接着剤で酢酸ビニル樹脂系の接着剤とくらべ、耐熱性、耐水性、耐溶剤性に優れており合板などの接着に用いられています。近年、ホルムアルデヒドがシックハウス症候群の原因といわれていましたが現在は飛散しないように化学処理されており全く問題はありません。

(3)メラミン樹脂系接着剤

メラミンとホルマリンを主原料とし使用方法はユリア樹脂系接着剤とほぼ同じで  すが、常温硬化が難しいので加熱接着を行います。ユリア樹脂系接着剤と比較して耐水性、耐熱性、耐老化性に優れています。保存性が悪いことと高価であることから、尿素とメラミンとホルマリンを組み合わせる場合が多いです。

(4)フェノール樹脂接着剤

フェノールとホルマリンを主原料とする接着剤で常温接着用と加熱接着用があります。ユリア樹脂系接着剤と比較して加熱温度や時間が長く必要で「硬化促進剤」を混合する場合もあります。ユリア樹脂系接着剤と比較して耐水性、耐熱性に優れ、フェノール樹脂系接着剤で接着した合板は、JAS構造用合板の規格において「特類」または「1類」の接着性能を示します。一方接着剤が赤褐色のため、接着層は赤褐色となってしまいます。

木材に合う接着剤:合成系
合成樹脂系 熱可塑性 酢酸ビニル
セルロース
シアノアクリレート
熱硬化性 フェノール
レゾノシノール
ユリア
メラミン
エポキシ
イソシアネート
合成ゴム系 ポリクロロプレン
ニトリルゴム
(5)その他

たんぱく質系接着剤や合成ゴム系接着剤も主な接着剤として使用されています。たんぱく質系接着剤としては、木材を接着するためには、木材と似ている化学構造を持った、デンプンやにかわ(動物性有機たんぱく質)でも接着が可能です。ただし、デンプンは水に溶けてしまう点と、皮膜が弱い点から、壁紙などに用いられます。また屋外など高耐久が求められる条件下で使用する場合は、レゾルシノール樹脂接着剤などが適します。また、造作用集成材にはホットメルト接着剤などが使用されます。水回りの様な高湿度の状況下や、水濡れに対応出来るような条件で使う際には、メラミン・ユリア共縮合樹脂接着剤や、酢酸ビニル樹脂エマルジョンと酸硬化型ユリア樹脂を混ぜ合わせた接着剤なども使用します。

木材に合う接着剤:天然系
でん粉系 でん粉
デキストリン
タンパク質系 にかわ
カゼイン
アルブミン