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点火装置(点火プラグ)の仕組み

点火装置と言われて、なんとなくエンジン始動の部品だと思われている方がいらっしゃるかと思いますが、点火装置にも様々な種類があり、その種類によって寿命が変わってきます。また点火の際の構造は複雑なもので、不具合が起こった際に適切な状況判断が出来るよう、ここではそんな点火装置の基礎知識から、構造を丁寧にご説明することで、皆様の今まで不明だった疑問について解消できれば幸いです。

点火装置とはどのようなものか

 ガソリンエンジンに着火をするためには、1万ボルト以上の高圧電流で火花を発生させなければなりません。しかし、車で使用される電圧は基本的に低圧電流であるため、その低圧電流を高圧電流に変換する必要があります。そこで、高圧電流を作り出す点火装置(イグニッションシステム)が機能し、低圧電流を高圧電流に変換しています。今までは、点火プラグに電流を送るためにディストリビューターというパーツを使用していましたが、最近ではディストリビューターを使用せず、すべてをコンピューター制御でイグナイターとイグニッションコイルを経由し、直接点火プラグに電流を送るダイレクトイグニッションシステムが主流となっています。

点火装置の仕組み

点火装置からエンジンのガソリンに着火されるまでには、昇圧・配電という行程があります。最近の点火装置では、前述したようにダイレクトイグニッションシステム(ディストリビューターレス点火装置)が採用され、配電の行程がなくなっています。この配電の行程ではディストリビューターが担当し、高圧電流をハイテンションコードやプラグコードなどでシリンダーの数毎に分配します。そのため、配電時にはローターと接する突起の部分が摩耗し電力のロスが起こり、火花が弱くなります。この方式の点火装置はディストリビューター式点火装置と呼ばれています。

点火装置の最大の役割である電流の増幅はイグナイターで行われます。その電流をイグニッションコイルで高圧電流に昇圧されて点火が行われます。ダイレクトイグニッションシステムでは、イグナイターとイグニッションコイルは点火プラグのキャップに内蔵されていることが多いです。

点火プラグとは

点火プラグはスパークプラグとも呼ばれ、点火装置で作り出された高圧電流を受け、火花を発生させ燃焼室内でガソリンに点火させる部分のことを言います。点火プラグは、プラス端子の中心電極と、マイナス端子の接地電極で構成されており、エンジンそのものがアースとしてバッテーリーのマイナス側に繋がっています。中心電極は、ターミナル・ガイシ・中心軸と呼ばれる部分があり、イグニッションシステムの点火プラグキャップから高圧電流がターミナルに伝えられ、中心軸に流れます。中心軸の周りには絶縁のためのセラミック製ガイシがあり、金属製のハウジングでカバーがされています。

このハウジングがマイナス端子として接地電極を備えています。ハウジングには、シリンダーヘッドに固定するためのネジ山と着脱の際のために六角ナット部があります。 これらの、中心電極と接地電極の間にて火花放電が行われることで、ガソリンに着火します。接地電極には、着火性を高めるために溝があります。

点火プラグ(スパークプラグ)

図1 点火プラグ(スパークプラグ)

点火プラグの種類・寿命

点火プラグの電極は細くすればするほど火花が飛びやすくなります。しかし細くする場合、熱が逃げにくくなり高温になるのが難点です。点火プラグには、標準プラグ、プラチナプラグ、イリジウムプラグとあります。標準プラグであるニッケル合金は耐熱性や耐久性が低いため、細くすることが難しく、放電の衝撃で電極の角がなくなりやすくあります。そのため、寿命は2〜3万キロの走行で定期的な清掃が必要となるのが特徴です。

プラチナ(白金)プラグは、ニッケル合金よりも耐熱性や耐久性が高く、電極を細くすることが可能ですので標準プラグよりも高性能です。イリジウムプラグはプラチナプラグよりも更に耐熱性、耐久性が高いため更に電極を細くすることが可能です。プラチナプラグやイリジウムプラグであれば、寿命が長く10万キロ走行に耐えられます。

点火プラグが寿命になる要因は、放電の衝撃での摩耗や高熱による点火よりも早く自然燃焼を起こすプレイグニッションの原因となるタイミングです。電極は不完全燃焼で発生したカーボンやエンジンオイルが付着することがあり、その状態では正常に火花を飛ばせません。しかし、点火プラグには自浄作用があり、電極を高温に保つことで、異物を焼きつくし、綺麗に保ちます。あまり高温になり過ぎないよう、ハウジングを通しシリンダーヘッドに放熱を行います。

この、放熱による熱の逃げやすさを点火プラグの熱か熱値(ビートバリューまたはヒートレンジ)といい、エンジンごとに最適値が定められています。


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