ニスとステインの違い

木を使った家具などを製作すると、塗装をして木部を保護したり、色を好みのものに変えたりするのが一般的です。ただし木部への塗装といっても、使う塗料には種類がある上にニスやステインなどが多く用いられており、それぞれで特長が異なります。ニスとステインはどのような使い分けをしたらよいのか、こちらでおさえておきましょう。

水性ステインとオイルステインの特長

ステインとは、木部を着色しながら木目を生かす塗料のことです。木に成分を浸透させ色を付けるために、木の表面を保護する役割はありません。また色を付けるだけですから、当然色落ちする可能性もあります。

そしてステインには水性と油性の2種類があることをご存じでしょうか。水性は水性ステイン、油性はオイルステインと呼ばれています。水性ステインはハケなどの道具を水洗いすることができ、薄める場合は水を加えるだけで手軽に塗ることが可能です。溶剤のニオイが少ないため、屋内での塗装に向いています。

水性ステインとオイルステインの特長

オイルステインは木部への浸透力が高く、乾きが早く色持ちがよいです。しかしハケのお手入れやステインの濃度の調整をする場合には、シンナーなどの薄め液が必要となります。どちらかというと屋外に適しており、ウッドデッキなどのエクステリアに使われることが多いです。また屋外用に売られているオイルステインのなかには、木部に塗料が浸透しながら木の表面を保護する働きがある商品もあります。

また水性と油性では仕上がりの色合いが違うことも覚えておきましょう。塗料メーカーでも色が異なっており、木目がざらざらしていると濃くなり、やすりでつるつるにすると色が薄くなる性質があります。好みの色を選ぶためには、サンプルを参考にしながら、端材に色を塗って確かめるようにしてください。

なお、ステインは水性・油性に関わらず、手軽に塗ることができる特長があります。塗料を塗ると色ムラができることもあるので、ある程度のテクニックが必要となりますが、ステインなら木部に浸透するため、ハケや布などを使ってごしごしと塗ることが可能です。ハケの跡も気にならず、2度3度と時間を空けずに塗ることもできて、初心者にも使いやすい塗料だといえます。

ニスとステインの大きな違いは、仕上がりです。ニスはテカリやツヤ感がでますが、ステインは木部の内部に塗料が浸透し、木目を生かした仕上がりとなります。木の表面に樹脂膜が張られてつるつるした仕上がりなのがニスで、木の表面に膜ができないのがステインだと覚えておくとよいでしょう。ちなみにニスは樹脂と溶剤を混ぜ合わせたもので、乾くと木の表面を保護する働きがあります。そのため、水がかかる箇所や体や衣類がよく触れる箇所にも最適です。

ニスとステインの選び方

ニスの種類は、木部の保護を目的としたものが、大きく分けて4種類あります。水性ニスは木工作品向け、水性ウレタンニスは室内のテーブルや椅子、家具などに、水溶性ニスは木工作品や紙粘土・紙など、油性ニスは木工作品に採用されやすいです。

ステインに関しては、木材への着色に使うならオイルステインが適しており、ウッドデッキやテラスなどに活用できます。木材の防虫や防腐処理の目的では、防虫・防腐ステインがおすすめで、ウッドデッキやテラスなどに塗るとよいでしょう。

またニスとステインの両方を活用する方法もあります。ステインのみでは色落ちしてしまうことがあるため、その上からニスを塗り木部を保護するという方法です。木目の質感を活かすことができるため、水および汚れから保護したい箇所や色落ちを防ぎたい部位に適しています。

さらに日本古来より使用されてきた柿渋も、ステイン同様の浸透型塗料です。天然素材からできており、柿渋自体もシックハウスの原因となるホルムアルデヒドを吸着する働きがあるともいわれています。塗料に含まれるホルムアルデヒドにアレルギーがある方や、小さい子供がいる家庭などにおすすめです。防水や防腐効果もある上に、時間が経つと深い色合いに変わる楽しさもあります。

木部の塗装をニスにするかステインにするか迷ったときは、「色持ちや耐久性を高めたいなら、膜で保護できるニス」「木目の質感を生かしてナチュラルに仕上げたいときはステイン」と考えて選ぶようにするとよいでしょう。