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ねじの基礎講座
私たちの身近にあって欠かせない存在、「ねじ」。
ねじにはどのようなはたらきや歴史があり、どんな種類があるのか。
本連載では、ねじに関するさまざまな事項をご紹介していきます。
第2章 ねじの種類

2-8 座金の種類と働き

座金は小ねじボルトナットなどの座面と締め付け部との間に挟んで用いる部品であり、形状、機能、用途などに応じて、さまざまな種類のものがあります。その大きなはたらきは緩み止めであり、このほかにも座面の保護や気密性の保持などもあります。 なお、座金はワッシャーともよばれています。平座金(平ワッシャー)は、平板状の座金であり、座面の接触面積を大きくすることで緩み止めの効果があります(図1)。円板状のものが一般的ですが、四角形をした角座金もあります。 ばね座金(スプリングワッシャー)はコイル状の座金であり、切り口のばね作用により平座金よりも大きな緩み止めの効果があります(図2)。皿ばね座金は皿状をしたばね座金であり、ばね座金よりも大きなばね定数があるため、強力なボルトの緩み止めとして用いられます(図3)。 歯付き座金は回り止めのはたらきをする多数のをもつものであり、外側に歯をもつ外歯と内側に歯をもつ内歯があります(図4)。 舌付き座金は、丸い座金の一部から舌のように突き出た形としたものであり、この部分を折り曲げることで回り止めの効果を出します。この座金には舌が一枚の片舌付き座金と舌が二枚ある両舌付き座金があります(図5)。 つめ付き座金は短いつめ状の突起で回転緩みを防止するものであり、丸い座金の外周の一部につめをもつ外つめ付き座金と座金内周の一部につめをもつ内つめ付き座金があります(図6)。 球面座金は平座金の片面が球状をしており、球面状の凸面と凹面が接するように2枚1組で使用します(図7)。締結部が平行でない場合でも座面にきちんと接するため、確実な締め付けができます。 波形ワッシャー(ウェーブワッシャー)は、波形に曲げた座金が締め付けられることでばねのはたらきをするものです(図8)。




実際にねじを締結する場合に一枚ずつ座金を挟むことは大量生産の場面などでは効率が悪いため、ねじを製造する段階であらかじめ座金を組み込んだものもあります。これは座金組み込みねじセムスねじ(図9)などとよばれます。 このねじには、平座金やばね座金を一枚組み込んだものや、ばね座金と平座金を二枚組み込んだものなどがあります。 締結した状態では、座金が組み込まれているかは見分けがつきませんが、何かを分解したときにこのねじを発見すると不思議に思うことがあります。どのようにして製造工程でこの座金をはさんだのだろうと。その答えはねじの製造工程のところで説明します。

図9 座金組み込みねじ

図9 座金組み込みねじ

執筆:宮城教育大学 教育学部 技術教育専攻 門田 和雄 准教授

『ねじの基礎講座』の目次

第1章 ねじのキホン

第2章 ねじの種類

第3章 ねじの強さ

第4章 ねじの材料

第5章 ねじの作り方

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