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ねじの基礎講座
私たちの身近にあって欠かせない存在、「ねじ」。
ねじにはどのようなはたらきや歴史があり、どんな種類があるのか。
本連載では、ねじに関するさまざまな事項をご紹介していきます。
第4章 ねじの材料

4-5 プラスチック材料

プラスチック材料は、金属材料よりも軽いことや錆びないこと、表面処理なしで使用できることなど、さまざまな特徴をもつ樹脂材料であり、工業製品に幅広く用いられています。 100円ショップに出向くとさまざまなプラスチック製品を見かけますが、強度の面ではどうなのかという疑問をもつかもしれません。 プラスチック材料はさまざまな種類の高分子材料の成分からなる種類があり、一般的な用途の汎用プラスチックスとして、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、 そしてペットボトル容器に用いられているポリエチレンテレフタレート(PET)などがあります。 機械的性質を重視したプラスチック材料はエンジニアリングプラスチックス(略してエンプラ)と呼ばれ、 引張強さや曲げ強さ、耐衝撃性や耐摩耗性、耐熱性、耐薬品性などに優れており、ねじにも使用されています。次に代表的なエンジニアリングプラスチックスを紹介します。

ポリアセタール(POM)は引張強さや曲げ強さ、耐摩耗性などにおいてバランスのとれた機械的性質をもち、耐薬品性にも優れていることから、歯車やねじなどの機械部品にも多く用いられています。 一般的に白色であり、デルリンジュラコンなどの商品名で呼ばれることもあります。 ポリカーボネイト(PC)は同じく耐衝撃性などの機械的性質に優れるとともに高い透明性をもつため、 機械部品やメガネのレンズなどに多く用いられています。一方で、アルカリ性を示すものや塩素系の有機溶剤に溶けるなどの耐薬品性に劣る点があります。 ポリアミド(PA)は別名ナイロンともよばれる機械的性質、特に耐熱性や耐摩耗性に優れており、自動車や電機機器の部品に幅広く用いられています。 さらに、耐熱性がより高く、 150℃以上でも長時間使用できるエンプラはスーパーエンプラと呼ばれ耐薬品性にも優れたピーク(PEEK)や最高レベルの機械的強度をもつレニー(RENY)、 耐熱性および耐薬品性に優れたテフロンともよばれるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、成形性にも優れたポリフェニレンサルファイド(PPS)などの商品があります。

プラスチック材料はJISなどの規格名で呼ばれることや、それを販売する企業の登録商標で呼ばれることがあるため、選定には注意が必要です。


  • 図3 ポリアセタール(POM)の歯車
  • 図3 ポリアセタール(POM)の歯車
  • 図4 ポリアセタール(POM)のねじ
  • 図4 ポリアセタール(POM)のねじ

  • 図6 ピーク(PEEK)のねじ
  • 図6 ピーク(PEEK)のねじ


執筆:宮城教育大学 教育学部 技術教育専攻 門田 和雄 准教授

『ねじの基礎講座』の目次

第1章 ねじのキホン

第2章 ねじの種類

第3章 ねじの強さ

第4章 ねじの材料

第5章 ねじの作り方

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