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HFC32はHFC410Aと比較して、温暖化影響が低いことに加え、エネルギー効率が優れていることから、機器使用時のエネルギー起因による温室効果ガスを抑制できます。また、空調機1台当たりの冷媒量の削減や、省冷媒にともなう熱交換器などの要素部品のコンパクト化といった利点を持ち、将来的に実現を目指している冷媒のリサイクルにも適している冷媒です。 HFC32は単一冷媒のため、混合冷媒のHFC410A(HFC32とHFC125の混合)に比べ冷媒の組成を気にすることなく充填、回収、再生(リサイクル)を行えます。

HFC-32(R-32) は環境性/エネルギー効率/安全性/経済性の観点でバランスの取れた空調用冷媒です。オゾン層破壊係数(ODP)※1 がゼロ、地球温暖化係数(GWP)※2 が 675 であるため、従来冷媒のR-410A やHCFC-22(R-22)に比べて環境への影響が低減されます。GWP はR-410A と比べ、約68%低減。R-32 は R-22 や R-410A に比べて 1.5 倍の冷凍能力を有します。このような特性から、夏場の電力需要ピーク時の電力不足の緩和にも寄与します。冷媒の安全性を規定する国際規格(ISO817:2014)では、R-32 の燃焼性区分は微燃性 (Class 2L:最も弱い燃焼性区分) に区分されています。空調機器での使用に関しては、リスクアセスメントを実施した上、安全に使用できることを確認しています。