地下街での浸水被害
屋外
ヒヤリハット

気候変動による、ゲリラ豪雨で例年各地で猛威をふるう様々な「水害」。台風や大雨による浸水被害は都市部でも発生する可能性があります。
地下街やビルの地下空間への浸水は避難経路が限定され、外の状況がわかりにくいという非常に危険な状態に陥りやすいので充分な備えが必要です。
困った!①ビルの地下にある飲食店で、朝からの大雨で雨水等が流れ込んできた

まずは、お近くの自治体のハザードマップの確認。浸水ナビ(国土交通省)で浸水想定を知っておきましょう。
さらに、地下街の出入口の確認。地下街等への浸水を防止するためには、浸水深と出入口等の条件に応じて以下の検討を行ってください。

浸水深≦(歩道高さ+施設床高さ(既存対策高さ)) | 対策不要 |
側壁高さ≧浸水深>(歩道高さ+施設床高さ(既存対策高さ)) |
対策要 浸水する可能性が高く対策が必要!! |
浸水深>側壁高さ |
出入口の改修 浸水防止用設備のみでは防御しきれないので、側壁や屋根を含めた出入口の改修が必要!! |
スッキリ!①浸水防止用設備・土嚢・シートで浸水を防ぐ
出入口にあった浸水防止用設備の設置で地下街への浸水を防ごう!

浸水深が出入口等の側壁高さよりも低い場合は、止水板等の浸水防止用設備の設置が有効的です!
土嚢やシートで個別の店舗等への浸水を防ごう!

地下に流れ込んだ雨水を各店舗に侵入しないよう、土嚢を備えておこう!土砂がいらない吸水ポリマー入りの物など、保管の場所をとらないタイプも!
困った!②大雨や台風の影響で交通機関が止まって、帰れない従業員がいる!

都市部では公共交通機関での通勤が多い中、台風や大雨だけでなく地震などの災害で交通機関が止まり帰れない従業員の安全を確保し、
二次災害を防ぐためにも、従業員を一斉に帰宅させず状況に応じた対応が重要です。
災害に備えた対策を日ごろから強化しておきましょう。
帰宅までの距離 | 帰宅困難者かどうか |
---|---|
10km以内 | 全員帰宅可能 |
10km〜20km | 個人の運動能力の差から、1km長くなるごとに「帰宅可能」者が10%低減していくものとする |
20km以上 | 全員帰宅困難 |
スッキリ!②防災グッズや食料備蓄を見直そう!

従業員のデータを元に災害の際に、オフィスや店舗にてとどまる帰宅困難者がどれくらいいるのかを把握し、その数にあった、防災グッズや食料備蓄の点検を定期的に見直すことで、もしもの時に備えよう!
企業が必要となる備蓄目安量は最低でも3日分です。復旧に時間がかかる場合を考慮し、余裕を持って1週間分の食糧を備蓄しておくとよいでしょう。