ベニハナで染めたシルク地と金の蒔絵がひときわ目を引くこの着物デザインは、江戸時代 (1615~1868年)に生まれたもので、能楽で知られる演劇の衣装に使われたのが始まりでした。厳密に言うと、唐織とは優美な刺繍が施された女性用の着物を指し、伝統的な能楽の衣装として知られていました。素材と描かれた模様の両方により、演者がどういう役を演じているのかがおのずとわかるようになっています。