TIG溶接棒は、TIG溶接をする時に用いる棒状の溶加材です。母材の酸化を防ぎながら溶接するので混入物がなく、美しく仕上げることのできる点が特徴です。ステンレス用、硬化肉盛用、軟鋼・高張力鋼用などさまざまな材質があり、母材となる金属に合わせて選びます。TIG溶接は溶接部の周囲を不活性ガスでシールドしながら溶接する溶接法です。溶接棒を長期保管する場合は、さびや汚れの発生に注意する必要があります。使用頻度が少ない場合は、少量タイプの製品を購入すると良いでしょう。
商品豆知識
タセトTG308は、食品設備・一般化学設備用として最も汎用的に用いられている18Cr-8Niステンレス鋼(SUS304)用の溶接材料で、溶着金属の諸性質は母材と同等以上の性能を示します。
棒長(mm)1000
引張強度(MPa)593
色棒端色：黄色
JIS規格YS308
伸び(%)43.5
AWS規格ER308該当
0.2%耐力(MPa)446
タセトTG309は、25Cr-12Niの組成を有したステンレス鋼溶接材料です。Cr、Niの含有量を高くしていますので、炭素鋼・低合金鋼とステンレス鋼との異材溶接などに用いられます。
棒長(mm)1000
適合SUS309・異母材
JIS規格YS309
AWS規格ER309該当
タセトTG316Lは、TG316と同じ用途に用いられる溶接材料ですが、炭素含有量をさらに低くすることによって、耐粒界腐食性を向上させています。主として、重要な化学機器・装置用として耐食性が要求される低炭素18Cr-12Ni-2Moステンレス鋼(SUS316L)の溶接に使用されます。炭素含有量をより低減したTG316L2、TG316L1もあります。
棒長(mm)1000
伸び(%)(4D)42.5
引張強度(MPa)(一例)554
色端面/緑
JIS規格YS316L
AWS規格ER316L該当
タセトTG309MoLは、TG309Moと同様の用途に用いられる溶接材料です。炭素含有量を低くしているために、耐食性を要求されるSUS316Lステンレスクラッド鋼の溶接、ならびに炭素鋼、低合金鋼とステンレス鋼との異材溶接に適しています。
棒長(mm)1000
JIS規格YS309LMo
AWS規格ER309LMo該当
棒長(mm)1000
成分Si， Fe: ≦1.0%、Cu: 0.005～0.20%、Mn: ≦0.05%、Zn: 0.10%、Al: 99.45%
JIS規格A1000-BY
識別色赤
タセトTG316は、18Cr-12Ni-2Moステンレス鋼(SUS316)用の溶接材料で、Ni量を多くし、Moを含有しているため、海水をはじめ酢酸、希硫酸などの非酸化性の酸、及び塩類に対する耐食性が優れています。
棒長(mm)1000
JIS規格YS316
AWS規格ER316該当
タセトTG308Lは、SUS304、304Lステンレス鋼用の溶接材料です。TG308に比べ炭素含有量を低くすることによって、耐粒界腐食性をより向上させています。炭素含有量をより低減したTG308L2、TG308L1もあります。
棒長(mm)1000
適合SUS304・304L
JIS規格YS308L
AWS規格ER308L該当
仕様5000系合金及び6000系合金などの溶接に広範囲に活用されており、Tiの添加により結晶粒を微細化し機械的性質の改善を図ったのが特徴である。5183材に比べると耐力及び靱性がやや低い。
成分Si: ≦0.25%、Fe: ≦0.40%、Cu: ≦0.10%、Mn: 0.05～0.20%、Mg: 4.5～5.5%、Cr: 0.005～0.20%、Zn: ≦0.10%、Ti: 0.06～0.20%、Al: Rem
JIS規格A5356-BY
識別色黄緑
成分Si: ≦0.25%、Fe: ≦0.40%、Cu: ≦0.10%、Mn: 0.05～0.20%、Mg: 4.5～5.5%、Cr: 0.005～0.20%、Zn: ≦0.10%、Ti: 0.06～0.20%、Al: Rem
JIS規格A5356-BY
識別色黄緑
タセトTG309Moは、25Cr-12Ni-2Moの組成を有するステンレス鋼溶接材料です。Moを添加することにより耐割れ性は良好で、316ステンレス鋼肉盛溶接時の下盛溶接や、炭素鋼、低合金鋼とステンレス鋼との異材溶接に用いられます。
棒長(mm)1000
JIS規格YS309Mo
AWS規格ER309Mo該当
タセトTG309Lは、TG309と同じく炭素鋼・低合金鋼とステンレス鋼との異材溶接に用いられる溶接材料です。炭素含有量を低くしてありますので、低炭素ステンレス鋼肉盛溶接時の下盛溶接にも適しています。
棒長(mm)1000
JIS規格YS309L
AWS規格ER309L該当
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