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自動車の錆対策

全体が金属でできている自動車にとって、錆びは大敵です。小さな錆びだからといって放置しておくと、どんどん広がって修理費・交換費が高額になることも。また動きの低下や故障に繋がり、自動車の寿命を縮める可能性もあります。錆びに関する知識を身に付け、日頃からしっかり対策をとっておきましょう。

なぜ錆びるのか

そもそも錆びとは、金属が酸化還元反応を起こすことで発生する腐食現象です。人工的に作り出された鉄などの金属は非常に不安定な状態にあり、酸素や水分に触れることでイオン化し、錆びとなります。では、なぜ自動車は錆びが発生しやすいのでしょうか。

1.雨水などの水分

雨や雪などの水分が長時間留まると、電気化学的反応が起こって錆び始めます。たとえばドアのインナーパネルとアウターパネルが接合されている部分やトランク、サンルーフなどは水が溜まりやすい部分。その状態を放置することで、錆びが発生することがあります。湿気の多い日本は、自動車が錆びやすい気候と言えるでしょう。相対湿度で言えば60%以上で表面が水に覆われた状態になるため、注意が必要です。

2.潮風などの塩分

塩化物は鉄と酸素の結合を促進し、錆びを発生しやすくする物質です。海沿いの自動車が錆びやすいのはそのため。潮風や波飛沫には塩化ナトリウムが含まれています。海から遠い地域でも、台風によって塩分が運ばれてくることがあるので注意しましょう。また、雪国で使用される融雪剤は塩化カルシウムです。融雪剤は凍りつかないように道路に散布されるものですが、その上を通った自動車の下回りに塩化カルシウムが付着すると錆びの原因となることがあります。

3.飛び石などの傷

通常、自動車の表面は銅板メッキと塗装によって保護されているため、雨などに濡れてもすぐに錆びるわけではありません。しかし飛び石が当たるなどして傷ができると、コートが剥がれて鉄が剥き出しになります。ここからどんどん錆びが発生してしまうのです。

自動車の錆びやすい場所と防錆対策

では、自動車の中でどのような箇所が特に錆びやすいのでしょうか。あらかじめ対策をとっておくことで、錆びの発生を防いだり被害を最小限に留めたりすることができます。錆びやすい場所と防錆対策についてご紹介しましょう。

●車の下回り、マフラー

ダントツで錆びやすいのが、車の下回りです。ここは走行時の飛び石・泥跳ね・融雪剤の影響などによって傷や水分・塩分がつきやすく、錆びが発生しやすくなります。また目立たない場所のため、気づいた時にはかなり進行していたということも。特にマフラーは、高温になるため酸化が早く進み、穴が開いたり崩れ落ちたりすることもあります。こまめに洗浄するようにしましょう。

また近年は車検時などのアンダーコート(下回りのコーティング)がオプション扱いになるケースも多く、施工しない方が多くなったことも原因のひとつ。必ず定期的に防錆効果のあるアンダーコートを施しておきましょう。施工前は洗浄し、錆びがある場合は錆び取り剤などで落としてから防錆塗装を行ってください。

●継ぎ目、ボルト周り

金属と金属を溶接した接合部は細かな凹凸があり、被膜を作る塗装などがうまく塗れていない場合があります。特にドアのヒンジなどに注意しましょう。またボルトは、締める際にスパナなどによって傷ができてしまいがちです。この塗装できていない部分・傷ができた部分から錆びが発生してしまいます。

継ぎ目やボルト周りに防錆塗装を施し、こまめにチェックしましょう。トランクやボンネットも時々開けて確認してください。ナンバープレートのボルトも錆びやすいので、錆びてきたと思ったらボルトを交換するのもひとつの方法です。

●鉄板・部品の角

角部分は、塗装が表面張力の関係でどうしても平面部分より薄くなってしまうものです。また、端部分で外部との接触が多い箇所でもあるため、鉄板の端っこから錆び始めるケースが多々あります。そのため、普段からこまめに洗車を行い、防錆剤を塗布しておきましょう。小さな傷がついた場合は、まだ錆びになっていないようならすぐにタッチアップを行ってください。錆びが発生していたら、取り除いてから処置を行いましょう。

まとめ

自動車の防錆対策の基本は、日々の洗車とワックスがけです。特に海沿いに赴いた時や台風の後、融雪剤の上を通った時などは念入りに手入れを行いましょう。また、防錆剤でコーティングする、錆びを見つけたら早めに落とすなど、自動車を長持ちさせるための工夫を取り入れてみてください。