ハロゲンランプやキセノンランプなどの光源では、可視光以外に強い熱線(赤外線)放射が含まれています。これらのランプから熱の放射の影響のない可視光を取り出すときに使用します。
近赤外から遠赤外の広い波長域の光を遮断させることで、輻射熱による温度上昇を抑えることができます。顕微鏡のような光学系で、ランプの光を1点に集める場合、熱線を遮断することで試料の温度が異常に高くなることを防ぎます。可視域では高い透過率が得られているので、フィルターを透過させてもランプが暗く感じることはありません。熱線吸収フィルターを光源の近くに置くと、急激な温度変化でフィルターが割れることがあります。フィルターに熱強化処理を行なうと温度が上がってもフィルターが割れにくくなります。※吸収波長域にある高出力レーザ、高エネルギーパルスレーザには使用できません。※両面には反射防止コートが施されていません。※表裏の反射光により10%程度の透過率損失が発生します。※赤外線の吸収を十分なものにするため、可視域の長波長側で吸収があります。※このため、フィルターの透過色はシアン(薄い水色)を帯びて見えます。