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引掛シーリングの種類と取り付け方

引掛シーリングは、天井に取り付ける照明器具の電源ソケットおよび支持器具です。ここでは、引掛シーリングの一般的な仕組みや取り付け方をご説明します。安全な取り付けや使用のために、引掛シーリングの概要を確認しておきましょう。

引掛シーリング(ローゼット)とは

引掛シーリングとは、正式名称を引掛シーリングローゼットといい、室内型照明器具を天井に取り付けるための電源ソケットおよびプラグのことです。このうち、天井に取り付ける電源ソケット部分を引掛シーリングボディ、これに接続させるための照明器具側の端子を引掛シーリングキャップといいます。

引掛シーリングボディ側に開いた穴に、引掛シーリングキャップ側の金属端子を差し込み、指定方向にひねることでカチリと両者がはまり合い接続される仕組みです。一度接続されると固定され、規定重量までの荷重には他の支持器具がなくても耐えることができます。また、接続ロック機構のある引掛シーリングキャップもあり、その場合はロック解除ボタンを押しながらキャップをひねることで取り外しができます。

引掛シーリング(ローゼット)とは

引掛シーリングの種類

引掛シーリングにはいくつかの種類があります。現在市販されている一般的な天井照明器具についている引掛シーリングキャップは、基本的にどのタイプの引掛シーリングボディに対しても接続可能です。代表的な5種類を見てみましょう。

角形引掛シーリングは、ブロックのような直方体の形をした引掛シーリングボディの引掛シーリングです。和室竿縁天井などによく使用されるため、一般的な木造住宅にもっともよく見られるタイプです。

丸形露出引掛シーリングは、円盤形の引掛シーリングです。和室目透かし天井や洋室の天井によく使用されるもので、構造上は角形引掛シーリングに比べて広い間隔で天井へのネジ止めができる他、ボディの大きさにも余裕が有るため、より安定性の高い取り付けができます。

ツバ付き丸型引掛シーリングは、丸型のシーリングの床側の端部にツバがついているものです。こちらも和室目透かし天井や、洋室の天井によく用いられます。

ツバ付き埋込みローゼットは、ある程度の重さのある照明器具を設置したいときにおすすめの器具です。外周に突き出たハンガーをもつタイプは、この部分にネジ止めをして照明器具を固定できるので、大きめの荷重でも耐えられる点が強みになります。

丸形埋込引掛シーリング(引掛埋込ローゼット)は、天井からの露出部分の厚みが他のボディに比べ半分程度しかありません。コンクリート埋込用八角アウトレットボックスに取り付けられる薄型引掛シーリングでありながら、ある程度の荷重に耐えられるタイプであり、ハンガー付きのものはハンガーにネジを打ち込んで照明器具を固定することもできます。

引掛シーリングの取り付け方

引掛シーリングを取り付けるにはまず、天井から垂れている電線の被覆を剥きます。引掛シーリングボディ側に、どの程度被覆を剥いたらいいかの目安の線が刻まれている場合があるので参考にしましょう。次に、剥いた部分を引掛シーリングボディの穴に差し込み、引掛シーリングボディを天井にビス止めして完成です。ビス止めの際は、しっかりと天井板の上の下地にビスが止まるように慎重に位置決めをして下さい。

引掛シーリングを使用する際の注意点

まず、前項でご説明した引掛シーリングボディの天井への取り付けは、電線を取り扱う作業であるため、電気工事士の資格を持っている必要があります。もし一般家庭などで無資格者が取り付けを行いたいとしても、必ず専門業者に依頼して下さい。

次に、接続したい照明器具が5kgを超えるものは、電気的接続部に荷重が加わらないようにする(義務)施工方法が明確化されました。

3205-2条3.4より抜粋

改訂条文
  • 3205-2条 引掛けシーリングローゼットの施設
  • 3.引掛けシーリングに接続する器具の重さが5kgを超えるものにあっては、 ローゼットの電気的接続部に荷重が加わらないようにすること。
  • 注)ローゼットの電気的接続部に荷重が加わらない施設例を以下に示す。
  • 3205-2図ローゼットの電気的接続部に荷重が加わらない施設例
  • (2)高荷重形引掛けシーリングローゼットによる施設(引掛けシーリングに接続する器具の重さが10kgまで)
推奨
  • 住宅の居室内で引掛けシーリングローゼットを用いて直付け照明器具の取り付ける
  • 場合は、耐熱形引掛けシーリングローゼットを用いることが推奨されました。
  • 4-①引掛けシーリングローゼットには、耐熱形引掛シーリングローゼットを用いること。
  • 注)引掛けシーリングローゼットの樹脂が熱により劣化し、強度が落ちる可能性がある。

送り端子とは

1つの電源系統に対して複数の照明を設置したい場合は、送り端子が必要となります。送り端子とは、1つの電力使用箇所から他の使用箇所へと電力を送るための配線用端子です。1つの電源系統で2つ以上の照明器具に通電させたい場合、「送り端子」の機能がついた引掛シーリングを選択して下さい。引掛シーリングにはいくつかの種類があるので、使用する部屋のタイプや使用したい照明器具に合わせて最適な引掛シーリングを選択しましょう。構造を理解していれば、取り付けもさほど難しくなく簡単に行うことができます。