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ガススプリングの選び方

高圧ガスを用いたガススプリングは、自動車や機械製品などの製造現場に必要不可欠な部品です。 しかしその選定はなかなか難しく、目的に適したガススプリングがわからないという方も多いのではないでしょうか。こちらではガススプリングの選び方について解説していきます。

ガススプリングとは

ガススプリングとは、圧縮ガスの反力を活用したスプリングのことです。密閉されたシリンダーに窒素ガスを充填し、ピストンによってガスを圧縮することで反力を高めます。 これを利用して主に小さな力で重い物を持ち上げるサポートを行い、自動車のハッチバックなど扉・窓の開閉に多く使用されます。

ガススプリングの特長として、金属製のコイルよりも小型かつ軽量で、しかもバネ定数が小さく(つまり小さな荷重で伸びやすい)広範囲のストロークで一定のバネ力が得られるという点が挙げられます。 油圧アクチュエーターなどと比べて電源やメンテナンスが必要ない点も大きなポイントです。そのため、自動車をはじめ事務機器、家具や椅子の背もたれ、各種機械など狭いスペースで大きなバネ力を得たい場合などに活躍します。

ガススプリングは圧縮が強くなるほど反力も上昇するため、適したものを選ぶことが重要です。わかりやすい例としては、高さを調節できるオフィスチェアが挙げられます。(※オフィスチェアの仕組みは、厳密にはガススプリングではなくガスシリンダーのため注意)

オフィスチェアは、上に人が乗った状態(荷重がある状態)では荷重>ガス反力が成立しているためガスが圧縮されて椅子が下がり、上に誰も乗っていない状態(チェアの物量のみの状態)では物量<ガス反力が成立するため反力によって椅子が上がります。 つまりガススプリングを利用するには、反力と荷重の両方がバランスよく必要になるわけです。しかし使い方を誤ったり適さないガススプリングを使ったりすると、バランスが崩れて機能しなくなってしまうでしょう。そのため、目的に合わせた最適なガススプリングを選ぶ必要があります。

ガススプリングの選び方

では、どうやって最適なガススプリングを選べば良いのでしょうか。条件に合うガススプリングを選定するには、「ガス反力」「ガススプリングの必要ストロークと最大長」「取り付け位置」などの情報が必要になります。

必要なガス反力は、以下の計算式で求めることができます。まずは扉やフタなどの重量と、支点(扉の蝶番など)から扉の重心までの水平距離、支点からガススプリング軸線までの垂直距離(扉などが開いている状態)を出しておきましょう。

  • F…必要反力(最大長時)
  • W…扉などの重量
  • A…支点から重心までの水平距離
  • B…支点からガススプリングまでの垂直距離

F=(W×A)/B

※ガススプリングの反力はF×1.1以上になるようにします。また、反力(F×1.1)がガススプリングの最大長(カタログなどに記載)mm時の反力よりも大きい時は、2本以上使用しましょう。 さらに、ガス反力は温度によって変化します。一般的には20度の時の値に設定されていることが多く、温度が高くなると反力は大きくなり、温度が低くなると反力は小さくなる仕組みです。

また、ガススプリングの反力を(F×1.2)とした場合、扉閉時の操作力は以下の計算式で求めることができます。

  • S:操作力
  • C:支点から操作位置(扉の取っ手など)までの水平距離

S=(1.2F×B-W×A)/C

※全開時は操作力が−2〜−7kgの範囲になるようにするのが一般的です。プラスになると扉が開いた状態で保持することが難しく、掛け金・ステーなどを使わないと扉の自重で閉まってしまいますが、逆にマイナスの値が大きすぎると、閉める時に強い力が必要になります。

また全閉時は操作力が2〜7kgの範囲になるようにするのが一般的です。マイナスになると、留め具などを使わないとガススプリングの力で扉が勝手に開いてしまいます。

<まとめ>

ガススプリングを選定したら、取り付け位置にあてがって反力やストロークが適正かどうか確認することが大切です。またガススプリングの使用時や保管時の温度管理に注意してください。適切なガススプリングを選び、目的の場所や物がスムーズに稼働できるように整えましょう。


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