水溶性切削液の種類と特長
切削や研削加工で水に溶かして使用し、冷却・潤滑・防錆の効果があります。

特長
-
防錆性
強い防錆力により、機械やワークをサビから守ります。 -
潤滑性
潤滑性に優れ、回転部の潤滑不良を防ぎます。 -
冷却性
工具寿命を延長し、熱膨張を防いで寸法精度を向上させます。 -
洗浄性
切りくずを除去して、余分な熱の発生や摩耗を防止します。 - 工作機械の潤滑に。
希釈方法

水溶性切削液はタンクまたは容器に水を入れた後、原液を添加してください。
切削液の種類
用途 | 特長 | 水溶液の色 | |
---|---|---|---|
ソリュブル型 | NC施盤 マシニングセンター |
冷却性・潤滑性ともに標準で、用途が広く切削〜研削まで使用できます。 | 透明〜半透明 |
エマルション型 | NC施盤 マシニングセンター |
潤滑性に最も優れています。重切削の領域まで使用できます。 | 乳白色 |
ケミカル ソリューション型 |
研削機 | 冷却性に最も優れています。主に研削に使用します。 | 透明 |
水溶性切削液と油性切削液の違い
水溶性切削液
- 水に溶かして使用します。
- 水溶性なので冷却性に優れます。
- 火災の心配がありません。
油性切削液
- 原液のまま使用します。
- 油なのでベタつきや火災の危険があります。
- 油性なので潤滑性に優れます。
- 具体的な問題を確認してください。(泡・腐敗・サビ・手荒れなど)
- 加工するワークの材質を確認してください。(銅・鉄・ステンレスなど)
- 工作機械の種類を確認してください。(マシニングセンター・NC旋盤・研磨機)
- 加工方法の種類を確認してください。(旋削加工・フライス加工・穴あけ加工)
- 工具の種類を確認してください。(ドリル・エンドミル・リーマ・タップなど)
- 要求精度を確認してください。(荒切削・中荒切削・仕上切削)
- 切削性、サビ止め性、消泡性など、どのような特性を求めるかを確認してください。
- 水溶性以外に、油性切削油・切削油もあります。用途に応じて使用してください。
ココミテvol.2より転載