ペール缶の特長と種類
ペール缶
工業用の液体や固体の輸送や保管用の容器です。
特長
- ドラム缶のうち、取手の付いた小型容器(標準は20リットル)をペール缶と呼びます。その他容量は高さの変寸で展開しているものもあります。
- 内容物を充てんする際に使用します。運搬容器や保管容器として使用します。固体用はオープンタイプ、液体用は主にクローズドタイプを使用します。
ビード加工
横からの衝撃に優れた性能を発揮します。
ダブルシーム加工
気密性に優れています。
ペール缶の生い立ち
ペール缶(鋼製ペール)は1914年、55ガロン(200リットル)缶を小型化する必要性から、アメリカのベネットインダストリー社によって鋼製の5ガロン(18リットル)ペール缶が製品化されました。
日本で生産が開始されたのは、朝鮮戦争真っ只中の昭和27年(1952年)で、アメリカ在日駐留軍の補給物資の輸送、貯蔵用容器として製造されました。
UNマークについて
危険物を海上輸送もしくは航空輸送する場合
小型容器(固体用および液体用)、中型容器および大型金属容器は、国連勧告に基づく所要の検査に合格したものであることを示すUNマーク(刻印)が表示されたものでなければならない。 この検査は、日本では(財)日本舶用品検定協会が実施し、当該検査に合格した運搬容器にUNマークが表示されるとともに、危険物容器検査証が交付される。危険物容器検査証は、運搬容器の製造者および使用者において保管しておかなければならない。 なお、運搬容器を改造または修理した場合には、再度、当該検査を受けなければならない。 中型容器および大型金属容器は、製造月から5年(危険物には、2年となるものもあり)を超えない時期に定期検査、製造月から2年6ヶ月以内に中間検査を受けなければならない。定期検査の実施後も同様とする。
ペール缶の種類
鋼製ペール缶
胴体形状 | |
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ストレートタイプ | テーパータイプ |
- | テーパー状になっているため保管スペースが少なくてすみ、輸送に関しても重ねることができるので多くの量を運ぶことができます。 |
天板形状 | ||
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オープンラグタイプ |
オープンバンドタイプ |
クローズドタイプ |
取り外し可能なつめ付きの天ぶたを、つめによって胴体に締め付けたラグタイプ。低粘度〜高粘度の液体に対応。 | 取り外し可能な天ぶたを、バンドによって胴体に締め付けたバンドタイプ。高粘度の液体や粉体、固体などに。 | 天板および地板を、巻締めによって胴体に取り付けた巻締めタイプ。密封性が高いため、危険物の液体などに。 |
プラスチック製ペール缶
サビや缶の凹みがありません。
注意事項ケガをする恐れがあるため、ペール缶取り扱い時は必ず軍手など保護具をご着用ください。危険物を収納する場合には、危険物容器(UN容器)を選定ください。容器は屋内で保管してください。
- 必ず内容物を確認してください
- 天板の取り付けタイプをお選びください。
- 容量をお選びください。
- 本体の材質をお選びください。(スチール、ステンレス、プラスチック)
- 内面塗装の有無をお選びください。
ココミテvol.2より転載