配管工具の使い方

金属や塩ビパイプなどを切断する際には、配管工具を使用します。この工具には種類があるので、安価なパイプカッターから工業用などを使い分けるようにしましょう。配管工具の種類と、それぞれの使い方や注意点を紹介します。

配管工具の種類

配管工事には、パイプを回すための道具であるパイプレンチをはじめ、様々な配管工具が使用されています。配管工具にはいくつかの種類があり、パイプバイス、パイプカッター、パイプねじ切り器、ウォーターポンププライヤ、鎖パイプレンチなどがあります。

(パイプレンチについてはこちら:パイプレンチの種類と特長パイプレンチの使い方

パイプバイスは、パイプを正しく切るために保持する役割を持っている工具です。工業車両への使用や、脚付きのものを工業現場で使います。

パイプバイス

パイプを加えるような形状で、工具を回転させ切断する工具です。1枚刃と3枚刃のものがありますが、一般的には1枚刃を使います。現在は、電動パイプねじ切り器が発達・普及していますが、パイプカッターの場合安価で手に入るというメリットがあります。

パイプカッター

パイプをねじ切るときに使う工具です。オスタ型は4枚が1組になったチェーザという刃物でねじ切り、リード型は2枚1組のチェーザでねじ切ります。

パイプねじ切機

ウォーターポンププライヤ

物をつかんだりパイプを回したりするプライヤで、口開きが数段階となり、パイプをつかんで回すことができる工具です。

ウォーターポンププライヤ

鎖パイプレンチ

パイプを回すための工具であるレンチです。先端にチェーンが付けられ、パイプに引っ掛けて本体を回してパイプを保持したり、回したりします。

鎖パイプレンチ

配管工具の使い方

上下にV溝の歯が付けられているので、その部分をパイプに食い込ませて固定しましょう。パイプの外径より少し大きめのものを選び、ハンドルを回して上下の歯を開くことで、万力の中にパイプを入れます。 フレームを閉じると開かなくなり、ハンドルでねじを回すと上下の歯の間にパイプを挟みこむことが可能です。

パイプをバイス等で固定し、ノブを開いてパイプの切断部分に軽く当てます。パイプカッターを2~3回往復させて切りこみ線を付けたら、真っ直ぐになっているか確認しましょう。次にハンドルを回しながらパイプカッターで切断していきます。徐々に切り込みを深くしながら切断してください。

パイプねじ切り器

チェーザにはねじの呼び寸法と1~4番号が付いているため、確認して装着します。本体にチェーザを設置したら、切ろうとしているねじの呼び寸法に目盛りを合わせてクランプし、丸コマのように操作すれば切ることが可能です。切り終わったらチェーザを後退させるとパイプから外れます。 リード型はチェーザを後退させることはできないので、逆転させて外してください。

ウォーターポンププライヤ

パイプをつかむ場合は、パイプの太さに合わせてビスの位置を調節してください。使うときは柄の端を握ると力が入ります。

鎖パイプレンチ

チェーンを少し緩めにしてパイプに巻きつけましょう。チェーンの両側から突き出たピンを本体の溝に引っ掛けて、本体を回せば歯がパイプに引っかかります。これにより、パイプを回すことが可能です。

使用上の注意点

パイプバイスは転倒しないようボルト等で固定してから使用してください。上下の溝に異物があると、パイプが食い込まないため、使用前に取り除きましょう。上下の歯が磨耗している場合は、修理に出してください。

パイプカッターは鋭利な刃となっているので、直接触れないようにしましょう。無理に回したり、ねじ切ったり、横に押したりするような使い方は避けてください。刃先の破損や刃の寿命が短くなります。刃がダメになったら刃のみでも購入でき、交換が可能です。

パイプねじ切り器のチェーザも、刃先は鋭利となっています。怪我する恐れがあるため、直接触れないでください。

まとめ

近年は電動パイプねじ切り器が発達し、パイプカッターやパイプねじ切り器の使用は少なくなっています。それでも簡単に使い方を覚えておき、必要なら使い分けましょう。また、パイプバイスの使用は今でも多いので、その特長や使い方を覚えておきましょう。