レインウェアの素材別特長
雨天時の野外作業の際に着用し雨をしのぎます。

特長
- 防水性のあるものないもの、透湿性のあるものないものによって耐久性や、重量、用途が変わってきます。
- 生地の裏面に防水素材をすき間なく覆うことで雨の浸透を防いだ物や、縫い目の裏にシームテープを貼り、水の浸入を防いだものもあります。
- 生地の表面にはっ水剤(シリコン樹脂・フッ素樹脂)で繊維の1本1本を包み込ませ、疎水性にすることで表面に付着した水滴を玉状に弾かせます。
- 生地裏面の防水素材の種類によっては、着用時に体から発生する汗や蒸気などのムレを解消する透湿機能を持ったレインウェアもあります。
素材別比較表
PU | PVCラミネート | PVC | EVA | ナイロン・ ポリエステル |
|
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防水性 | ○ | ○ | ○ | ○ | × |
はっ水性 | ○ | ○ | × | × | ○ |
透湿性 | 一部の商品にあり | × | × | × | × |
耐久性 | △ | ○ | ○ | △ | × |
重量 | 軽い | 重い | 重い | 軽い | 軽い |
用途 | レジャー、ウォーキング、ゴルフに | 通勤通学など、 あらゆる用途に |
廉価版で軽作業、レジャーに | コンパクトなので旅行やレジャーに | 風や汚れを防ぐ 屋外での軽作業に |
耐水圧とは
- 生地にしみこもうとする水の力を抑える性能数値で、レインウェアの生地がどれくらいの水圧に対して耐えられる防水性を持っているかを表します。
例えば、耐水圧20000mmであれば、生地の上に1cm四方の柱を立て、柱の中に水を入れて20000mm(20m)までの高さに入れた水の水圧に耐えられるということになります。(JIS規格)
具体的に例を挙げると、小雨:約500mm、中雨:約1000mm、大雨:約1500mm、体重75kgの人が濡れた場所に座った場合:約2000mm、濡れた場所へひざまづいている場合:約11000mmとなります。
耐水圧が10000mmあれば普段使いでは十分な性能と言えそうですが、登山などのハードな用途では最低でも20000mm以上が必要と言われています。
透湿度とは
- 体中を防水素材で覆えば、内側からの汗で体が濡れてしまいます。そこで雨を防ぎ、体から出る汗や蒸気を外に逃がす素材性能を透湿性といいます。透湿性能の表現は、素材1平方メートルあたり24時間に何gの水分を透過したかを数値で表します。
発汗量の目安は、大人一人が安静にしている時に1時間あたりに放出する発汗量は50g、軽い運動で500g、ランニングなどの激しい運動をはじめると1000gにもなります。
例として透湿度10000g/m2・24hrの性能を持つレインウェアの場合、1時間あたりに透過できる水分は約1040gとなります。
メンテナンス
- 付着した汚れは水で洗い流すか中性洗剤で拭き取り水で洗い流してください。
- ハンガーに吊るして陰干しを行ってください。
注意事項
- ・ヤッケ・ヤッケパンツは防水性がありませんのでレインウェアとしては使用できません。
- ・雨以外の薬剤や油(耐油性のレインウェアは除く)での使用には適していません。
- ・タンブラー乾燥や、ドライクリーニングは絶対行わないでください。
- ・車の中やトランクなど高温になる場所に放置しないでください。
- ・濡れたまま放置しないでください。脱色・移染の可能性があります。
- サイズ、色を確認してください。
- 用途に合わせて耐水圧を確認してください。
ココミテvol.2より転載