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環境に優しいテープについて

身近に使用されているテープの中には環境配慮型商品があります。
ここではテープに関する環境問題である有機溶剤・VOCについて,そして環境にやさしいテープ製品にどのようなものがあるか解説します。

VOCついて

粘着テープの場合、粘着剤を塗布するための製造工程中に大量の有機溶剤を使用しています。
その際にVOCが発生することが多いと言われています。
VOC とは、揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds)の略称で、揮発性があり、大気中で気体状となる有機化合物の総称です。
大気中の光化学反応により、光化学スモッグを引き起こす原因物質の 1 つと考えられるため、環境に悪影響であるとされています。
VOCは塗料、印刷インキ、洗浄剤、ガソリン、シンナーなどに含まれることが多く、テープに必要不可欠である接着剤にも含まれており、問題視されています。

VOCについての規制も多くあります。
VOC排出施設を設置する事業者は排出基準を守る必要があり、大気汚染防止法施行令に該当する揮発性有機化合物排出施設を設置する場合、事前に管轄都道府県知事等に届け出を提出しなければなりません。また、施設から排出されるVOCの濃度を測定し、その結果を記録しておかなければならないとされています。(原則年1回以上)

VOC

有機溶剤について

接着剤の毒性に関しては、厚生労働省が定めた有機溶剤中毒予防規則があります。
工場や作業現場における有機溶剤使用時の中毒を防止するためのもので、特に有害なものに関しては取り扱いを規制しています。有害性に応じて3種類に区分されており第1種有機溶剤が最も有害度が高いです。

基本的に、第1種有機溶剤は環境に悪影響を及ぼすため、国際的な規制対象になっています。そのため、第1種有機溶剤の二塩化エチレン、二塩化アセチレン、モノクロロベンゼンなどの塩素化溶剤は一部を除き、接着剤にはほとんど用いられません。
しかし、よく接着剤に使用されているトルエンなどは、第2種有機溶剤に定められています。第1種有機溶剤のような規制はされていませんが、毒性があります。

これらの有機溶剤は環境だけの悪影響にとどまらず、人体にも悪影響を及ぼします。揮発性が高いため、気体となって人の体内に入り、さらに油脂に溶ける性質があるため皮膚からも体内に吸収されます。大量に吸引してしまうとシックハウス症候群などを引き起こす危険性があります。

分類 物質名
第1種有機溶剤 1,2-ジクロロエチレン(二塩化エチレン) 、二硫化炭素
第2種有機溶剤 アセトン、イソプロピルアルコール、キシレン、酢酸エチル、トルエン(実装工程で使用されることの多い溶剤)など
第3種有機溶剤 ガソリン、コールタールナフサ(ソルベントナフサを含む)、石油エーテル、石油ナフサ、石油ベンジン、テレピン油、ミネラルスピリット

このような環境にも人体にも悪影響を及ぼす有機溶剤を使用しない方法で作られたテープもあります。

VOC、有機溶剤などの影響がないテープ

ホットメルト

ホットメルトは、ホット(Hot:熱い)メルト(melt:融ける)の名前通り、加熱して融かして接着させる塗工方法です。
水や有機溶剤を全く含まない常温で固体の接着剤を融解させて液体化し、フィルムや不織布などの表面に塗布します。そのため溶剤などで溶かして液体にするのとは違い、無溶剤で成膜出来る環境型塗布と言えます。有機溶剤を含まないため、中毒や火災の危険性が少なく、排水、廃液などの処理が不要であり、危険物ではないため、保管・輸送時の規制が少ないです。
熱を加えると液体になりますが、水分や溶剤が一切入っておらず、毒性がないため、食品の容器やシール材にも使用されています。

ホットメルト

無溶剤(エマルジョン)

エマルジョン接着剤は、酢酸ビニル、EVA、アクリル等の合成樹脂ポリマーを水中に均一に分散させた水性接着剤です。
水中内で乳化、分散させるため乾燥時に水が揮発するだけである水性接着剤のため、中毒や火災の危険性が少なく、安全性が高い接着剤です。
トルエンなどの有機溶剤を使用しない無機溶剤になります。

無溶剤(エマルジョン)

身近な製品から環境に配慮したものを使うように心がけてみてはいかがでしょうか。

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