モジュラスとは
弾性をもつ素材に引っ張りや圧縮などのひずみが加わった時、元の形状に戻ろうとする力のことをモジュラスと呼びます。シーリング(コーキング)材の接着適性や耐久性などは大きく左右されるためモジュラスは非常に重要な要素です
。塗布面素材と用途により適切なモジュラスのシーリング材を選ぶことでシーリングの仕上がりが安定します。
モジュラスの数値の見方
モジュラスの数値の表し方はどのようなものでしょうか。
n%のひずみを加えたときに発生する、元の形状に戻ろうとする力(応力)のことをn%モジュラスといい、単位はkgf/cm²と表現します。 モジュラスが低ければ低いほど、つまり、ひずみが元に戻ろうとする力が小さければ小さいほど、柔らかい材質であるといえます。反対に、モジュラスが高ければ高いほど硬い材質だと覚えておきましょう。
シーリング材のモジュラス
シーリング材を選択するときのモジュラス基準はどのように考えればよいのでしょうか。以下がその目安です。
モジュラスの分類
シーリング材のモジュラスは、高・中・低の3段階です。4kgf/cm²以上のシーリング材は高モジュラスに分類されます。材質が硬く動きに弱いため、動きが少なく、切れるおそれがないところに使用しましょう。
2kgf/cm²以上、4kgf/cm²未満のシーリング材は中モジュラスにあたります。高モジュラスと低モジュラスの中間的存在です。
2kgf/cm²未満のシーリング材は低モジュラスと呼ばれます。柔らかい材質で良く伸びるので、外壁の目地などの動きのある部分や幅の広いシーリングに最適です。
まとめ
モジュラスはシーリング材の選択の重要な目安となります。シーリング材の接着適性や耐久度に大きく関わってくる重要な指標なので、シーリング材選択の際にはよく理解しておくことが大切です。