トイレ用設備の種類と選び方
今回は、トイレ用設備の効率的な選び方と種類について説明します。
トイレ用設備とは
この記事でのトイレ用設備とは、個室内で使用されるアイテムに限定して説明していきます。中には、既存のアイテムを交換するだけで、格段に使い勝手が良くなり快適性が向上するものもあるのです。
トイレ用設備には、さまざまなアイテムがあります。選び方のポイントとしては、
- 個人が快適に使えるためのアイテム
- 誰でも気軽に使用できるためのアイテム
- トイレを清潔に保つために必要なアイテム
などが挙げられます。会社や工場では、複数の人間が同じトイレを繰り返し利用します。誰がいつ使っても快適な状態に保てるための工夫が必要になるのです。
ペーパーホルダーの選び方
ペーパーホルダーの選び方で注意したい点は2点です。1つは交換が容易なこと、もう1つはスペアが取りやすいことです。個室トイレを利用した時に紙が補充されていないと、不便なだけでなくトイレの管理者に対してのイメージも悪くなってしまいます。常に予備が用意されていることはもちろん、簡単に交換できることで利用者が率先してペーパーを補充できる環境が必要になるのです。
ペーパーホルダーの下部に予備ロールがストックできるタイプや、下部から持ち上げることで簡単にペーパーが交換できるタイプのものが人気です。
手すり、背もたれの選び方
パブリックスペースや商業施設など、不特定多数の方が利用する可能性のある場合は、年配の方や身体障害者の方のための手すりが必要になる場合があります。立ち上がりや座位の安定を補佐するL字型タイプ、体の向きを変えたり、車いすの乗り降りを補佐する横手すりタイプなどいろいろなものが用意されており、ほとんどの洋式トイレに後付けが可能です。
また、会社などで一つのトイレを全員が利用する場合などは、折上式で使用しない時はたたんでおける折上式タイプもあります。
手すりの設置位置は、一般的に横手すりの始点が便器の先端から20~30cm、高さは便器の座面から22~25cm程度です。L字型タイプの場合は、直角部分を上記の部分に当て長い方を縦側にして設置します。
ダストボックスの選び方
ダストボックスには、女性用トイレに欠かせないトイレポットや、チャームボックスやサニタリーボックスと言われるものがあり、水洗トイレに流すことのできないゴミをまとめておくために用いられます。床置きタイプ、壁に設置するタイプなどがあり、自社のトイレの形状などを考慮して導入するといいでしょう。フタが足で開閉できる足踏み式フタ付タイプなどは人気があります。
トイレの音対策用品の選び方
トイレを使用している時の音を聞こえづらくしてくれるアイテムが擬音装置とよばれるアイテムです。トイレの音を気にしやすい女性のためのアイテムというだけでなく、実際に音防止のために使用される水洗料金を軽減することから、経費の削減にもつながります。
バッテリーは、コンセントから直接給電するタイプと、電池など内蔵したバッテリーで作動するものがあります。電池式は設置トイレを選ばず、タイプによっては1回のバッテリー交換で10,000回前後保つものもありますから、小規模の事務所などでは十分に使用できます。
給電タイプは、ウォシュレットなどの電源と共有できますが、コードを壁面に収納しないと見た目にも衛生的にも問題が残ります。また、リモコンにはボタンで直接操作するタイプと、赤外線を用いて触れずに操作できるセンサータイプのものがあり、衛生的には後者の方がすぐれています。
トイレを快適に保つことで従業員のモチベーションが維持でき、生産性の向上にもつながるのです。大規模な改修工事をすることなく、まずはペーパーホルダーや手すり、ダストボックスや音対策用品といった手頃なアイテムから見直してみてはいかがでしょうか。