サンドペーパーの種類と選び方
サンドペーパーとは
サンドペーパーは紙や布のシートに研磨剤が接着されているもので、木材や金属を研磨する時に使います。必要に応じて切り取って使います。木材や金属を研磨すると、目詰まりが起き、接着された研磨剤が剥がれ落ちてしまいます。そのため、製品というよりも消耗品に近いものがあり、金属製やすりとは違い、耐久性はかなり劣ります。ただ、金属やすりよりも価格は安く、紙や布などの形状から広範囲に研磨が出来ることや、素材表面に付着したサビや不要な塗料などを削り落とす作業に適しています。また、広範囲に研磨して滑らかな曲面を削り出したり、曲面の表面を滑らかにしたり、削る作業よりも磨く作業に向いています。
サンドペーパーは広範囲を均一に加工していく用途に向いていますが、素材を大きく削ったり、穴を空けたりする用途には向きません。金属やすりで荒く作業をした後に、サンドペーパーで仕上げするなど、用途によって使い分けしましょう。サンドペーパーの表面の目の粗さは番手といわれ「#」を付けた数字で表されます。粗目#40~100、中目#120~#240、細目#280~#800、極細目#1000~となります。#は粒度とも言われ研磨剤の粒子のサイズで、数字が小さいほど粗目になります。
サンドペーパーの種類と特徴
厚紙の表面に研磨剤を接着した工具です。サンドペーパーや研磨紙とも呼ばれ、柔らかい木材を磨いたり均一にならしたりする作業に向いています。作業をすると、シートに目詰まりが起きたり、研磨剤が剥がれ落ちたりして使えなくなります。そうなると使い捨てとなり、工具というよりも作業する際の消耗品と考え方がいいかもしれません。
紙やすりと同様、厚紙に研磨剤が接着されていますが、砥粒がシリコンカーバイトでできているため研削力があります。また耐水加工がされていて蝋(ろう)引き紙のようになっています。粗目から極細目まで幅広くあることから、木材などの柔らかい素材だけでなく金属などの硬い素材の研磨にもよく使われます。耐水ペーパーは水に濡れても破れず研磨力は持続し、水研ぎや油研ぎでも使用できます。
空砥ぎペーパーとは、水を使って研ぐ時によく使用される耐水ペーパーに対して、水を使わず空研ぎをするサンドペーパーのことです。空研ぎペーパーは厚紙表面に研磨剤だけでなく目詰まりやからみが少なくなる表面加工が施されており、耐久性が高いのが特長です。
網目合成繊維基材の両面に研磨材を均一に固着させたもので、目詰まりがなく、両面使用でき長寿命であることが特長です。また基材強度があり、硬さを必要とするハードな研磨にも使用できます。紙やすりや布やすりよりも耐久性が非常に高く、乾式、湿式(水、油等)の両方に使用可能です。ただし、乾式やすりよりも割高になります。
目の粗さ | 粒度 | 主な用途 |
---|---|---|
粗目 | #60~#280 | ●酸化皮膜・錆の除去 ●機械加工後の目つぶし ●コンクリの汚れ落とし ●塗膜の剥離 ●溶接スケールの除去 ●ヘアライン仕上げ |
中目 | #320~#800 | ●加工後のバリ取り ●塗装前の処理 ●すり傷のぼかし ●木工製品のサンディング |
細目 | #1000~ | ●衛生陶器の汚れ落とし ●ステンレスの艶消し ●金属全般のクリーニング |
サンドペーパーの選び方
サンドペーパーは金属やすりに比べて耐久性が低く、使い捨ての消耗品のような製品です。そのため、どのサンドペーパーを選ぶ必要があるのかというよりも、どんな作業にも対応できるように、ある程度そろえておく必要があります。価格も安いものが多いので、耐水ペーパーをメインにしながら、耐久性が高いポリネットシート、また空研ぎペーパーもあれば十分です。サンドペーパーは種類も様々ですが、表面の#番手、目の粗さで選ぶことが大切です。粗目#40~#100ではペンキをはがす作業や木材の荒化工に、中目#120~#240はサビやコゲの研磨に、細目#280~#800は塗装時の重ね塗り下地調整に、極細目#1000~は仕上がり重視の水研ぎに適しています。用途に合ったサンドペーパーを使って効率の良い作業をするようにして下さい。
目の粗さ | 粒度 | 主な用途 |
---|---|---|
粗目 | #40~#100 | ●荒材のサンディング ●塗装(ペンキ)をはがす研磨作業 ●材料の荒加工 |
中目 | #120~#240 | ●荒材を塗装する場合のサンディング ●凸凹としたサビやコゲの研磨 |
細目 | #280~#800 | ●塗装前の下地調整(#280~#400) ●塗り重ねする際の下地調整(#400~) |
極細目 | #1000~ | ●仕上がりを重視する水研ぎ ●金属、樹脂、石の研磨 ●塗り重ねする際の下地調整 ●金属汚れ、薄いサビ |