スプレーガンに使用するコンプレッサの選び方
コンプレッサのどこに注目すべきか
コンプレッサの性能を知るための指標には、次のようなものがあります。
いわゆるコンプレッサの馬力を表した数値でkWという単位かPSという単位で表示されています。
圧力の単位であるMPa(メガパスカル)などの単位で表示されており、コンプレッサの圧力性が分かります。
コンプレッサの吐出し空気量のことです。1分間あたりに作り出す事ができる空気量のことを示す数値でL/minで表示します。ただ、空気使用量として記載されている数値は、実際のコンプレッサの吐出し空気量とは若干異なります。コンプレッサの仕様書などに使用空気量に基準状態(NL/min、Nm3/minなど)の指定があった場合については、この値に係数1.079を乗じてコンプレッサの吐出し空気量を算出します。
このように、コンプレッサの性能に関する3つの指標がありますが、スプレーガンに使用するコンプレッサを選ぶ際には、この中のどの性能に注目して選べば良いのでしょうか。
スプレーガンの特徴からコンプレッサの選び方を考える
もそもスプレーガンを使って塗料ミストを吹き付けるためには、スプレーガンに求められる「一定量以上の圧縮空気」が必要になります。必要となる圧縮空気量については、使用するスプレーガンの用途や機種、機能などによって異なるため事前に確認が必要です。そしてスプレーガンに必要な一定量以上の圧縮空気が供給できるかどうかを確認するためには、コンプレッサの「エア吐出量」が最も重要になってくるのです。
コンプレッサは、空気を圧縮することで圧縮空気を作り出しますが、機種によって圧縮空気の量も変わってきます。そのため、スプレーガンにあったコンプレッサとは、すなわち、スプレーガンに必要とされるエア使用量以上のエア吐出量があるコンプレッサのことを意味するのです。逆に言えば、コンプレッサのエア吐出量がスプレーガンのエア使用量に満たなければ、そのスプレーガンは使えないということになってしまうのです。


コンプレッサのエアタンクの活用と注意点
仮にコンプレッサのエア吐出量がスプレーガンのエア使用量に満たない場合でも、コンプレッサのエアタンク自体の要領が大きければ、タンク内の圧縮空気を使い切るまでに関しては、どうにか使用できる場合があります。ただ、このような使用法だと、その都度エアタンクをフル稼働させる必要性が出てくるため、コンプレッサに負担がかかり故障の原因になったりするほか、電力使用量も無駄に増えてしまいます。そのため、スプレーガンにあわせてコンプレッサを購入する場合は、必ず購入するスプレーガンのエア使用量よりも多くのエアを吐出しできるコンプレッサを購入する事をおすすめします。
このように、スプレーガンとコンプレッサの組み合わせはとても重要であり、これらのポイントを知らずにコンプレッサを購入してしまうと、スプレーガン本来のパフォーマンスを発揮できないばかりか、最悪の場合使用できないという恐れすらあります。そのため、スプレーガンを使用するためのコンプレッサを購入する際には、このエア吐出量には十分注意しましょう。