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押出加工の種類

素材に圧力をかけながら押し出すことで任意の断面形状を形作る押出加工は、アルミサッシや針金、管やエンジン部品など、産業界のさまざまなシーンで活用されているとても身近なものです。押出加工には、どのような利点や種類があるのでしょうか。

押出加工とは

押出加工は、金型(ダイス)のある装置へと素材を投入し、逆側の端部からダミーブロックを挟んでステムで圧力をかけ、素材をダイスから押し出す技法です。ダイス孔に刻まれた口金の形状によって、素材が任意の形状の断面をもつ製品へと変形します。押出加工の技術活用範囲は非常に広く、アルミニウムや銅、鉛、チタンなどの金属のほか、合成樹脂や合成繊維も使用でき、パスタ・ところてん・お菓子など食品の世界でも活用されているのが特徴です。

温間押出/冷間押出の違い

温間押出は、424℃から975℃で行う押出加工です。押し出しに必要な力や材料の展延性により、常温より高い温度かつ材料が再結晶化しない程度の温度で使います。冷間押出では加工が難しくかつ、熱間押出では酸化や脱炭で不良品が生まれてしまう恐れがある材料を加工する時に便利です。

一方で、素材が常温付近のまま押出しを行う冷間押出では、素材を加熱しないので素材の強度低下を防げることや熱による膨張がありません。また、酸化しにくく、高温で脆弱となる素材に適していることなどが利点です。

押出加工の種類

押出加工は非常に古い技法で、開発以来さまざまな研究が進んだ結果、数多くの種類へと発展し、さまざまな活用方法が見出されてきました。その一部をご紹介します。

直接押出(前方押出)

ステムの進む方向の前方に材料を押出す工法で、ところてんと同一の構造をもつ最もシンプルな押出法です。押出す際にはビレット(被加工材となる金属槐)と機械の間で大きな摩擦力が生じ、この摩擦力はビレットの残量が大きいほど増すので、押出すための力は押出しが進むにつれて小さくなっていきます。ビレットと機械の間に潤滑剤を封入する工法や、押出しの前方から材料を引っ張って張力を加える工法、ガラスを潤滑剤とする工法なども直接押出です。

直接押出(前方押出)

間接押出

この工法は、ステムの先端にダイスが取り付けられており、ステムの押しこみ方法と製品の突出方向がちょうど逆向きとなります。素材と機械との間に摩擦力を生じないので、直接押出に比べて、より低い素材温度、小さい押し出し力で稼働でき、安定した品質の製品を生産することが可能です。

間接押出

静水圧押出

ビレットと機械の間に圧力媒体をおくことにより摩擦をなくし、スムーズに押出すことができるのがこの工法になります。摩擦熱の発生がないため、低温での押出しを行うことができる反面、漏出なども含め圧力媒体のコンディションに注意が必要です。

静水圧押出

中空部分の形成方法

通常の押出方法では中空状の製品を形成することはできないため、専用の機構を使用する必要があります。具体的には、ダイス以前にマンドレルを配置することで中空を形成する方法のほか、ポートホールダイスと呼ばれる複数個で中空を形成するダイスを使用する方法などです。

中空部分の形成方法

押出加工のメリット

さまざまな場面で活用されている押出加工には、ほかの工法と比べてどのようなメリットがあるのでしょうか。

複雑な断面形状

ダイスの設計により、複雑な形状の断面でも自在にデザインすることができます。

なめらかな仕上がり

押出加工品の表面は非常になめらかで、仕上げ工程の軽減や省略が可能です。

もろい素材の使用

素材にかかる応力は、せん断応力と圧縮応力だけですので、脆弱な素材でも加工することができます。

連続生産

途切れなく長い製品を無限に生産することも理論上可能であり、さまざまな分野での活用が可能です。

≪まとめ≫

押出加工はさまざまな素材で使用されている非常に汎用性の高い技法であり、それぞれの素材や製品要求事項に特化した数々の工法で展開されています。それぞれの特質をよく理解することで、活用の道がより一層広がることでしょう。