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オイルシールの基礎知識

オイルシールの役割とは

シールというと、物に貼ったりするシールを連想しますが、本来シールとは英語で「封じる」というような意味があります。そもそもシール(密閉装置)にはいくつかの種類があり、大きく分けるとパッキンとガスケットの2種類があります。今回解説するオイルシールとは、パッキンの中の接触シールに分類される製品です。
オイルシールは、オイルが漏れ出るのを封じるという役目を果たす製品です。
では、どこからオイルが漏れ出るのを防ぐのでしょうか。
さまざまな機械製品にはその機械内部が駆動した際に「摩擦」が生じる部分があります。通常は、この摩擦部分が動きやすくなるように潤滑油などのオイルを差し入れます。しかしただ差し入れただけですと、どうしても機械の隙間からオイルが漏れ出てしまいます。そこでその摩擦部分をオイルシールで保護することで、潤滑用に入れたオイルが外に漏れ出てくることを防いでいるのです。
また、オイルシールの役割はそれだけではありません。潤滑油が漏れ出る事を防ぐだけではなく、外部からほこりや粉塵、さらには土砂などが進入するのを防ぐ役割も担っているのです。

オイルシールの構造

オイルシールは主に回転用の密閉に使用しますが、これを回転軸用のシールとも言います。オイルシールの構造は、回転軸の表面に押し付ける役割がある「バネ」、機械の内部からのオイル漏れおよび機械外部からのほこりなどの進入を防ぐ壁の働きをする「リップ」、そして機械本体にオイルシールを固定する「補強環」によって構成されています。なお、リップは機械の外側のリップを「副リップ」、機械の内側のリップを「主リップ」(回転軸に押し付けられる部分)と言います。このように2つのリップからなるオイルシールを「ダブルリップ」と言います。主リップには内部のオイルが漏れ出ないよう封じるために、内側と外側で角度が違うため、取りつけ方向を間違えないよう注意する必要があります。

オイルシールの構造

オイルシールの材料について

オイルシールに用いられる材質は「合成ゴム」です。ただ合成ゴムといってもさまざまな種類がありますが、なかでも「ニトリルゴム(NBR)」が有名です。ニトリルゴムはオイルシールの他にも、パッキンやガスケット、印刷ロールなどにも使用される素材で、耐油性、耐摩耗性、耐老化性に優れており、総合的に非常に優れているシール素材です。ニトリルゴムは、一般用、耐ガソリン用、耐寒用、食品用といった用途に応じて適切なオイルシールがあります。
これに対し、耐熱性や耐寒性などの温度変化に強いオイルシールが必要な場合は、「シリコーンゴム(VMQ)」素材のオイルシールがおすすめです。シリコーンゴムは主にシーリング剤として使用されています。その特徴を活かして、高速回転箇所などに多く使用されます。但し、水蒸気やガソリンなどには使用できないため注意が必要です。
また、同じような素材に「フッ素ゴム(FKM)」がありますが、これについては耐熱性、耐薬品性、耐油性があり使用範囲は広くなりますが、耐寒性がシリコーンゴムよりも劣ります。
さらに、現在の合成ゴムが使用できない条件下において使用できるものに「テフロン」があります。テフロンとは、4フッ化エチレン樹脂のことで、優れた耐熱性、耐寒性、耐薬品性があります。適用温度も非常に幅広く下はマイナス80度程度から上は260度程度まで適用することができます。ただし、ゴムではないためシール性としては多少劣る部分があるため使用する際には注意が必要です。

このようにオイルシールにはさまざまな素材が使用されているため、購入する際には必要とする用途に応じた素材のオイルシールを選ぶ事がとても重要だと言えるでしょう。

オイルシールのシリーズ別特長

モノタロウ NOK型式 武蔵型式 軸作動 主な用途 特長
T型 MTC TC UE 回転 油用・ダスト シール対象物が一方にあり、他方に軽微なダストがある
- TB UD 回転 油用・ダスト シール対象物が一方にあり、他方に軽微なダストがある
TC型 - TCN - 回転 油用・高圧 圧力による変形が小さい高圧用オイルシール
V型 - VC KE 回転 グリース・ダスト グリース・ダストのシールに
TCV型 - TCV - 回転 油用・中圧 リップの受圧面積を小さくし、剛性ある小径・中圧用
MG型 - MG AE 回転 油・水用・端部挿入 オイルシールを切断しなければ取付できない場合に
S型 - SC AD 回転 油用・ダストなし シール対象物が一方にあり、ダストがない場合のシールに
- SB AC 回転 油用・ダストなし シール対象物が一方にあり、ダストがない場合のシールに
VR型 - VR - 回転 グリース・ダスト リップ側を端面に摺動させて使用
J型 - KA3J - 回転 攪拌機・食品機械・ブロワ SUSを使用し、紛体や粘着性ある流体に適している