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接着剤のはがし方とトラブル対策

あらゆる場面で使用される便利な接着剤ですが、強力な接着力ゆえになかなかはがれなかったり、接着剤特有のトラブルが発生したりします。ここでは、そのような場合の対処法をご紹介いたします。

接着剤の取り方・はがし方
接着剤の種類別トラブル対策

接着剤の取り方・はがし方

接着時は基本的に耐久性を強く保つ開発がなされているので、安易にはがせません。しかし、どうしても剥がさなくてはならない時の方法を以下にてご紹介致します。

接着剤をはがす方法

接着剤をはがす方法としては、大きく3つに分類できます。

1.機械的剥離

機械的剥離とは、力を加えてはがすことであり、接合部分を切る、削る、引き裂くことによってはがす手法です。 プラスチックの被着材に対し使用する接着剤で、機械的剥離の方法を使用出来るものは、エポキシ樹脂系接着剤ウレタン樹脂系接着剤であり、インパクトドライバーハンマーによってはがすことが可能です。 被膜が 引き裂きに弱いシリコーン樹脂系などは、皮膜をカッター等でカットすることで、はがしやすくなります。

2.化学的剥離

化学的剥離は、シンナーシアノアクリレートはがし液などの化学薬品を使用しはがす方法です。 はがし液には様々な種類がありますが、被着材がプラスティックの場合、有機溶剤のはがし液であればプラスティックまで溶かしてしまうことがありますので、選定に注意が必要です。 はがし液の種類は、アセトン・DMFなどのシアノ系、塩素系/界面活性剤混合液などのエポキシ樹脂系、ウレタン樹脂系のアルコールやトルエンなどがあります。トルエンはプラスチックを溶かすので注意してください。

3.物理的剥離

物理的剥離は、加熱によって接着剤を熱劣化させたり、柔らかくさせたりすることによりはがす方法です。物理的剥離には、下記の方法があります。

  • 加熱法
  • 60〜90度の熱を加えホットメルト接着剤をはがしたり、ドライヤーで加熱することで、シアノ系の瞬間接着剤をはがしたり出来ます。
  • 温水法
  • 対象物を熱湯内に入れて30〜60分程度煮沸することによりはがす方法です。エポキシ樹脂系接着剤の場合に用いられ、被着材が100度まで耐熱性があるものでなければなりません。
  • 低温剥離法
  • 接着物を-10度の状態まで冷やし、急激な力を加えることではがす方法です。ホットメルト接着剤やエポキシ樹脂系接着剤でも使用されます。
  • 水浸漬法
  • 水性接着剤で用いられ、1〜2日程度対象物を水に浸してからはがす方法です。

手や皮膚に接着剤がついた場合

基本的には、熱めのお湯に15分以上浸すことによってはがします。どうしてもはがれない場合は、トルエン、シンナーベンジン(石油系溶剤)、灯油、アセトンを使用してはがしますが、肌を荒らすことがありますので、使用には注意が必要です。

以下、接着剤の種類別対策です。硬化してしまう前に対処しましょう。

お湯と石鹸を使って洗い落とします。

薬用アルコールやベンジンと水で軽くふき取ってから、石鹸と水ですぐに洗い落とし、最後にハンドクリームなどで保湿してください。

シアノ系瞬間接着剤の場合

熱めのお湯で揉みほぐしたり、除光液(アセトン)を使ったりして落とします。

皮膚についた場合も同様ですが、3〜4日お風呂に入れば、皮膚はめくれていくものですので、大抵が自然と取れます。

衣類に接着剤がついた場合

衣類に接着剤が付着した場合も、皮膚と同様の溶剤を使用しはがすことができます。はがし方はシミ抜きの要領で、綿棒などを使用し、出来るだけピンポイントに塗布することが重要です。溶剤によって溶けた接着剤が布に染み込みシミを広げない様にするためです。

布に接着剤が付着してしまった場合は、完璧に元に戻ることはありませんので、接着剤塗布の際は大切な衣服や布に付着しないよう最善の注意を払ってください。

接着剤種別はがし方まとめ

のり

乾いてしまう前に水かお湯で洗います。

水性形接着剤

硬化前・・・水あるいは水を含ませた布で拭き取ります。

硬化後・・・お湯に浸し柔らかくなった状態でこすり落とします。

硬化前・・・ベンジン塗料うすめ液を含ませた布で拭き取ります。

硬化後・・・上記で取れないようなら、紙ヤスリ、砂入り消しゴムナイフ等でこすり取ります。または、衝撃や熱を加えて取る方法もあります。

シアノ系瞬間接着剤

硬化前・・・瞬間接着剤用はがし液アセトンを含ませた布で拭き取ります。

硬化後・・・上記で取れないようなら、紙ヤスリ、砂入り消しゴム、ナイフ等でこすり取ります。または、1~2時間煮沸して取る方法もあります。布に付いてしまった場合は基本的に落とせません。

弾性接着剤、充てん材

硬化前・・・塗料うすめ液を含ませた布で拭き取ります。

硬化後・・・ナイフでそぎ取ったあと、残ったものを塗料うすめ液などを使ってこすり落とします。

接着剤の種類別トラブル対策

接着剤はその原料によって使用時のちゅういすべき項目が異なってきます。各接着剤別にトラブルにおける注意事項を以下にてご紹介致します。

エポキシ樹脂系接着剤のトラブル対策

エポキシ樹脂系接着剤のトラブルは主に接着不良にあります。以下を参考に接着不良が起こらないよう注意してください。

エポキシ樹脂接着剤は、主剤のエポキシ樹脂と硬化剤のポリアミド樹脂やポリチオール樹脂等を混ぜて使用します。この時しっかりと均一に混ぜることがポイントです。混合不良が起きると、接着力が弱まって思わぬはく離に繋がり大変危険です。エポキシ樹脂系接着剤を混合する際は、容器を準備し主剤と硬化剤をきちんと計測して均一に混合することをお勧め致します。

最近では、エポキシ樹脂系接着剤でも速乾性のタイプがありますが、木材などに対する接着性や耐水性に欠ける場合があり、接着不良に繋がる可能性があります。

ゴム溶剤形接着剤のトラブル対策

人気の高いゴム溶剤形接着剤(ゴム糊)では、大きく3つの注意点があります。

1.高温になるような場所に長時間放置しない

例えば真夏では、80度近い高温になるような車内に置いておくと、暑さで溶剤の蒸気圧が上昇し容器が膨張して中身の接着剤がはみ出てしまうことがあります。

2.接着素材による臭気残りに注意する

紙や布製品にゴム溶剤形接着剤を塗布すると、通常よりも臭気が消えるのが遅くなることがあります。また最近では、トルエンを使用しないため、高沸点溶剤などの揮発の遅い製品もありますので、注意が必要です。

3.スプレー製品の噴射時は場所に注意する

ゴム溶剤形接着剤のスプレー製品を使用する際、狭い部屋や車中、風下などでは使用しないでください。噴射剤は上記のような場所で使用すると直に吸入してしまい、気分が悪くなる恐れがあります。必ず換気の良い場所で使用してください。

瞬間接着剤のトラブル対策

瞬間接着剤は強力な接着剤ですが、その分使用には注意が必要です。

皮膚に瞬間接着剤が付着した場合でも、人体には発汗作用がありますので、必ず剥がれます。焦らずに、時間をかけて落としてください。目に入った場合はこすったりせず、すぐに病院へ行くようにしてください。一般的な瞬間接着剤を入れ歯や差し歯などの補修に使用しようとする方がいますが、絶対に使用しないでください。医療用の瞬間接着剤以外は、厚生労働省の認可がないだけでなく、もし使用してしまうと、強いシアノガスが出続け、臭気に悩まされます。

瞬間接着剤は衝撃に弱いこともあるので、高級な貴金属の接着には向いていません。使用は控えましょう。また、メガネなどの修復にも使用出来ません。メガネの部品は接着面の面積が狭い上に、最近よく見られるプラスチック製のレンズに使用すると白くなってしまう(白化)ので、メガネを使用できなくなります。

また、布製品や、紙・発泡材への使用にも問題があるので、使用しないでください。多孔質の物質に瞬間接着剤を使用すると発熱し、素材が溶けてしまいます。

瞬間接着剤使用時の白化現象の対策

白化現象とは、接着時に瞬間接着剤の一部であるモノマーが蒸発し、空気中の水分と反応してポリマーとなるのですが、その際に接着部分の周辺でポリマーが被着体に付着して、細かく白い粉末状に固化し付着する状態のことをいいます。この白化現象を防ぐ方法がいくつかありますので、ご紹介いたします。

まず、接着面とその周辺の水・油分やごみなどを取り除きます。白化現象は蒸発したモノマーが空気中でポリマーになったものが付着するので、湿度も下げておく必要があります。余分な蒸発量を作らないため、塗布量は最小限に抑えてください。接着後はすぐに貼りあわせて密閉状態を作らず、少し余裕を持たせます。

最も有効な手段として、硬化促進剤を使用します。硬化促進剤を瞬間接着剤がはみ出した部分に使用することで、硬化が早まる分、空気中の水分との反応を阻害出来、白化現象を防げます。

白化現象が起こってしまった場合は、乾いた布で拭き取ってみて、取れない場合は、アセトンアルコールなどの溶剤を含ませて拭きとってみてください。