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建築設備配管工事の基礎講座
空調設備や換気設備、給排水衛生設備の血管となる「配管」。本連載では、配管方式の分類から配管工事・配管材料の種類まで、現場や商品選定時に役立つ知識を紹介していきます。
第3章 配管の接合方法の種類

3-14 ポリエチレン管(PE)の接合法

ポリエチレン管(PE)の配管接合法を紹介する前に、ここで「PEの沿革と関連情報」について、少し紹介しておきたい。実は、1953年(昭和28年)に製品化された「ポリエチレン管(PE)」は、水道用給水管や一般用鉱工業向けの配管、農業・土木用集排水管などに広く使用されてきた。

1998年(平成10年)にJISが改正され、規格名称が「水道用ポリエチレン二層管(JIS K 6762)」として、水道用は「二層管」のみの規格となった。「水道用ポリエチレン二層管」は、管内層を「ポリエチレンナチュラル層」とすることによって、過去に用いられていた「単層管」の弱点であった、「耐塩素水性」を付与させるとともに、「管外層」は長所である「耐候性」を考慮した「黒色層」とした管である。その他、のポリエチレン管の特徴である、柔軟性・施工性・耐食性・耐寒性・衛生性等は、従来のポリエチレン管と変わらず、「長尺の巻管」による供給方法も変更はない。 

また、1999年(平成11年)3月31日付けで、国土交通省道路局から、”電線・水管・ガス管・下水道管を地下に埋設する場合における深度深さについて”が、通達として各地方建設局等に発布され、「国道下浅層埋設」も許可された。

ところで、ポリエチレン管(PE)の接合法には、1.融着式継手(H種継手)接合法、2.電気融着式(E種継手)接合法、3.メカニカル式継手(M種継手)接合法がある。

なお、最近暖房用温水管として多用されるようになってきた「架橋ポリエチレン管(PEX)」の接合法(今回割愛)もこれに準ずるものと考えてなんら差支えない。

(1)融着式継手(H種継手)接合法

図-1に示すような構造のH種継手を使用して、管の差し口と管継ぎ手の受け口を「加熱溶融」して接合する接合法である。特に「加熱温度」に注意しなければならいことから、できれば自動式の「専用機械」が望ましい。

図-1 H種継手の構造と溶融方法

 

これを、手作業で行う場合には、「冶具」を「電熱」または「トーチランプ」で約220℃に加熱し、これに「差し口」と「受け口」を差し込んで溶融させ、両方が一様な溶融状態であることを確認した後、「冶具」から外して管と管継手を一直線に差込んで「融着接合」させる。

なお、接合部が冷却するまで、2〜3分間保持する必要がある。ちなみに、接合作業を開始する前に、「接着面」および「冶具表面」を清掃しておかねばならない。

(2)電気融着式(E種継手)接合法

最近では、「施工性の向上」をターゲットとして、「ヒータ」を使用しないで、「融着接合」が可能な「電気融着式継手(E種継手)」を使用する、「エレクトロフュージョン(EF:電気融着)接合システム」が開発され、使用されるようになってきている。この接合システムは、図-2に示すように、「管受け口内側」に内蔵された「電熱線」に電気を通すことにより、管外面と管継手面の相互を溶融し融着接合する接合法である。

図-2 E種継手接合法の施工手順

 

(3)メカニカル式継手(M種継手)接合法

本接合法は、専用の「クランプ式管継手」を用いて、図-3に示すように、樹脂管とのシ-ル部を「袋ナット」や「割りリング」などで締め付けることにより、「水密性」を保持する接合法である。「ねじ結合式」であるので、汎用の工具で簡単に管接合できるという利点がある。

なお、水道用ポリエチレン管金属管継手(JWWA B 116-95 )の規格として、数種類の管継手が市場に出回っている。

図-3 M種継手接合法の一例

 

執筆:NAコンサルタント 安藤紀雄
挿絵:瀬谷昌男

『建築設備配管工事の基礎講座』の目次

第1章 建築設備と建築設備配管

第2章 建築設備用配管材料の種類

第3章 配管の接合方法の種類

第4章 配管工事を支える補助部材

第5章 配管のテストと試運転

第6章 配管に関するトラブル対応

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