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マシニングセンタの基礎講座
モノタロウの本連載では、マシニングセンタの種類や仕組み、使い方について、実践的で役立つ知識をご紹介していきます。
第1章 マシニングセンタの基礎知識

1-4 マシニングセンタの構造と種類

マシニングセンタは主軸の向きや構造、駆動する軸の数によって、(1)立て形、(2)横形、(3)門形、(4)5軸の4つに大別されます。

(1)立て形マシニングセンタ

立て形マシニングセンタ

立て形マシニングセンタは主軸が垂直方向(地面に対して縦向き)に取り付けられているのが特徴で、駆動軸はXYZの直線3軸です。構造はボール盤や汎用の立てフライス盤とほぼ同じです。構造と同様に、操作感覚はボール盤や汎用の立てフライス盤に似ています。立て形マシニングセンタは主軸が垂直方向(地面に対して下向き)に取り付けられているため、

  • 切削工具の位置と図面との相対的関係が一致しやすい
  • 主軸が上下に動くため、切削工具の刃先と工作物の接近距離を把握しやすい
  • 横形、門形にくらべて本体が小型で、設置スペースが小さい

ことなどが特徴です。

 

(2)横形マシニングセンタ

横形マシニングセンタ

横形マシニングセンタは主軸が水平方向(地面に対して横向き)に取り付けられているのが特徴で、駆動軸はXYZの直線3軸です。横形マシニングセンタは主軸が水平方向であるため、

  • 背の高い立体的な工作物の加工に適していますが、平面上に広い工作物の加工には向いていない
  • 切りくずが重力により落下するため、切削点に溜まりにくい(自動化がしやすく、切りくずによって仕上げ面が傷つきにくい)
  • パレットを装備することにより長時間の無人運転や大量生産に適している

ことなどが特徴です。

 

(3)門形マシニングセンタ

門形マシニングセンタ

門形マシニングセンタは主軸が垂直方向(地面に対して縦向き)に取り付けられている構造は立て形マシニングセンタと同じですが、主軸頭を支える構造が「門形」になっていることが特徴です。駆動軸はXYZの直線3軸です。門形マシニングセンタはテーブルが門を通り抜ける方向に動き、この方向は制限なく長くすることができます。このため、航空機や船舶などの大型の部品を加工するときに使用されています。

 

(4)5軸マシニングセンタ

5軸マシニングセンタ

5軸マシニングセンタは主軸が垂直方向(地面に対して縦向き)に取り付けられている点は立て形マシニングセンタと同じですが、主軸またはテーブルが2軸の回転軸(旋回軸)を備えていることが特徴です。直線軸3軸と回転軸2軸を備えるため、3+2で5軸マシニングセンタと呼ばれます。5軸マシニングセンタは主軸頭またはテーブルを傾けることにより、工作物を取り付け直すことなく(ワンチャッキングで)、複雑な形状を削ることができ、斜め方向から穴あけ加工を行うこともできます。

 

執筆: 芝浦工業大学 デザイン工学部 デザイン工学科 澤 武一 教授

『マシニングセンタの基礎講座』の目次

第1章 マシニングセンタの基礎知識

第2章 マシニングセンタの装備

第3章 マシニングセンタを動かすソフトウエア

第4章 マシニングセンタの要素技術

第5章 マシニングセンタの特性と関連知識

第6章 マシニングセンタを使用する際の基礎知識

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