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マシニングセンタの基礎講座
モノタロウの本連載では、マシニングセンタの種類や仕組み、使い方について、実践的で役立つ知識をご紹介していきます。
第1章 マシニングセンタの基礎知識

1-6 回転軸とは?(右手の法則その2)

マシニングセンタはX軸、Y軸、Z軸の直線3軸によって工作物の面に対して直角や平行な加工(たとえば平面加工、溝加工、穴あけ加工など)を行うことはができますが、斜めや曲面の加工を行うことはできません。そこでX軸、Y軸、Z軸を基軸として回転軸を持つマシニングセンタもあり、その代表例が5軸マシニングセンタです。

X軸を基軸とする回転軸がA軸、Y軸を基軸とする回転軸がB軸、Z軸を基軸とする回転軸がC軸です。各回転軸にはプラス方向とマイナス方向があり、この向きは「右手の法則(その2)」に従います。図のように右手をつくり、親指を基軸のプラス方向に合わせます。そして、人差し指、中指、薬指、小指が巻き込む方向(指先が向く方向)が回転軸のプラス方向、その逆方向がマイナス方向になります。

回転軸を備えることにより、工作物を取り付け直すことなく(ワンチャックで)、サッカーボールの模様のような多面体や面に対して斜め方向から穴あけを行うことができるようになります。

立て形マシニングセンタの直線軸と回転軸

立て形マシニングセンタの直線軸と回転軸

横形マシニングセンタの直線軸と回転軸

横形マシニングセンタの直線軸と回転軸

回転軸とは?

 

5軸マシニングセンタは見かけ上、立て形マシニングセンタと変わりありませんが、立て形マシニングセンタ「直線運動を行う3軸(X軸、Y軸、Z軸)」に、回転運動を行う2軸(A軸、B軸、C軸のいずれか2軸)を装備しています。

5軸マシニングセンタでは全軸(5軸)を同時に動かすことにより、インペラやスクリューのような複雑な形状を加工することもできます。

インペラ
インペラ

スクリュー
スクリュー

ただし、駆動する箇所(構造部品)が多いということ(自由度が高いということ)は、剛性が低いということです。つまり、5軸マシニングセンタで重切削を行うと加工精度が悪くなる傾向があります。また、5軸を同時に動かす加工は難しく、感覚と操作に慣れるまで一定の習熟が必要です。

5軸マシニングセンタは曲面の多い金型加工を中心に使用されており、欧米を中心に積極的に導入されています。

 

執筆: 芝浦工業大学 デザイン工学部 デザイン工学科 澤 武一 教授

『マシニングセンタの基礎講座』の目次

第1章 マシニングセンタの基礎知識

第2章 マシニングセンタの装備

第3章 マシニングセンタを動かすソフトウエア

第4章 マシニングセンタの要素技術

第5章 マシニングセンタの特性と関連知識

第6章 マシニングセンタを使用する際の基礎知識

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