工具の通販モノタロウ 塗料・塗装の何でも質問講座 こんな疑問あれこれ-塗装作業に役立つ知識 6-3 溶接部がさびやすいのは、どうして?〔質問編〕

塗料・塗装の何でも質問講座

建築物や自動車など、私たちの周りにある多くのものは「塗装」されています。本連載では、主に塗装・塗料の欠陥と対策についてご紹介していきます。
第6章 クイズに挑戦

6-3 溶接部がさびやすいのは、どうして?〔質問編〕

公開日:2026年7月30日 | 最終更新日:2026年7月30日
      

塗料・塗装の基礎から欠陥・対策まで、これまでいろいろとご紹介してきました。
第6章は、ちょっと一息。編集部で相談し、「トピックスとクイズを中心に、知って楽しく、役に立つ内容にしよう」ということになりました。       

進め方はシンプルです。まず〔質問編〕でクイズを出題し、続く〔解答編〕で答えと解説をご紹介します。ぜひ答えを予想しながら読み進めてみてください。

それでは——始まり、始まり!

1.クイズ (1)、(2)

クイズ (1)             

  溶接部はさびやすい。その原因を調べるために、溶接部周辺のpHを調べた。合理的と考えられる測定結果を選択肢A~Dから選びなさい。なお、青枠はアルカリ性を、赤枠は酸性を表す。

選択肢:

  • A.溶接ビード、周辺部、すべてが酸性
  • B.溶接ビードがアルカリ性、他は酸性
  • C.溶接ビードが酸性、他はアルカリ性
  • D.溶接ビード、周辺部、すべてがアルカリ性
図6-1 溶接部周辺のpHを表しているのは?
図6-1 溶接部周辺のpHを表しているのは?

クイズ (2)             

  塗装前には、スパッターを除去せよと言われる。その理由として、最も適切なものは次のうちどれか?

選択肢:

  • A.塗装面に凹凸が残るから。
  • B.スパッターは塗膜を溶かすから。
  • C.スパッターはアルカリ性物質であるから。
  • D.経時でスパッター部分がはがれ、そこからさびるから。
図6-2 溶接時に発生するスパッターを除去する理由とは
図6-2 溶接時に発生するスパッターを除去する理由とは

2.さびの発生に及ぼすpHの影響

  約30年前にpHの異なる水溶液中に短冊形の鋼材をガラスびんに浸せきさせた(図6-3参照)。最初の1年間はさびの発生をよく観察できたが、以降は経時変化が小さかった。浸せき結果を図6-4~図6-6にそれぞれ示す。浸せき前の鋼材の面影を残しているのはアルカリ水溶液に浸せきしたものである。鉄鋼材はアルカリ側で不動態化され、浸せき前の鋼材と変わらない状態を保つ。さび止め顔料が防錆効果を表すのは、塗膜中のさび止め顔料がわずかに水に溶けてアルカリ性になるからである。

図6-3 鉄さびの発生と液体のpHとは
図6-3 鉄さびの発生と液体のpH
図6-4 酸性水溶液に30年間浸せきした鋼材
図6-4 酸性水溶液に30年間浸せきした鋼材
図6-5 中性水溶液に30年間浸せきした鋼材
図6-5 中性水溶液に30年間浸せきした鋼材
図6-6 アルカリ性水溶液に30年間浸せきした鋼材
図6-6 アルカリ性水溶液に30年間浸せきした鋼材

執筆: 坪田 実

『塗料・塗装の何でも質問講座』の目次

第1章 塗料・塗膜の白化現象

第2章 塗料と塗装のことはじめ

第3章 いろいろな塗り方

第4章 塗料のルーツと変遷

第5章 塗料をより深く理解するために

第6章 こんな疑問あれこれ-塗装作業に役立つ知識

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